新築で注文住宅を建てる際に防音対策は必要?
新築一戸建てを建てるとなると、マンションやアパートに比べて騒音にそこまで気を遣うことはないと考えていませんか?実は、環境に合わせた適切な防音対策をしていないと、窓や壁などから音が漏れ出たり、外の音が入って来て生活に影響が出たりと、音にまつわるストレスやトラブルを招いてしまうことがあります。音の聞こえ方や感じ方は人によって異なるため、自分にとって気にならない音でも他人にとっては騒音に感じることも。
一戸建てであっても、防音対策はできるだけ取り入れておくことが大切です。
騒音トラブルがもたらす影響
騒音はどのようなトラブルや影響を引き起こすのでしょうか。騒音の悪影響は、大きく4つに分けられます。
日常生活をむしばむ「生理的影響」
代表的なものとして、聴力障害と睡眠妨害が挙げられます。
聴力は、年齢と共に衰えることは知られていますが、騒音に晒され続けることでも聴力は失われていきます。コンサートなどで大きな音を浴びると一時的に聞こえにくくなることがありますが、騒音による聴力の低下は半永久的に続く場合もあるので注意が必要です。
さらに、睡眠妨害は寝つきや眠りの深さに影響を与えます。睡眠は人間の生理的欲求のひとつであるほど重要なものです。睡眠妨害が頻繁に起こると、日常生活へ影響が波及することもあるため、騒音による悪影響のなかでも重いレベルといえるでしょう。
負の感情を引き起こす「心理的影響」
生理的な影響を与えるほどではないにしても、騒音が心理的なストレスを生じさせることがあります。騒音に対して抱く「うるさい」という感覚は、苛立ちや悩みといった負の感情を引き起こしやすいことが知られており、騒音被害の評価をする指標として国際的に標準化されているほどです。
作業効率に関わる「活動妨害」
人間は無音では集中できませんが、騒音レベルまで音がすると活動妨害になってしまいます。また、精神的に集中する勉強や読書と、聞き取りが重要な電話や会話といった2つの活動については、特に活動妨害が見られることが知られています。精神的に集中する場では音に対して抱いた感情も影響を受けるため、心理的影響ともつながっているといえるでしょう。
地価や不動産の下落にもなる「社会的影響」
社会的影響として挙げられるのが、土地や住宅の販売価格です。騒音レベルの高い地域にある土地や住宅は、聞こえるレベルによって販売価格に差を付けられたり、地価が下落したりといったことがあります。土地や物件を選ぶ際に他より極端に安価なところを見かけたら、騒音も一因かもしれないことを覚えておきましょう。
防音対策の種類
それでは、どういった防音をすれば良いのでしょうか。ここからは防音対策の種類についてご紹介します。
空気で伝わる音を防ぐ「遮音対策」
遮音とは、音を遮断し外に漏れないようにする、また外から音が入らないようにすることです。遮音対策は、パトカーのサイレン音や雷、ペットの鳴き声など空気を伝わって聞こえてくる音に対して有効です。遮音対策にはコンクリートや鉄板など、音の媒体となる空気が少なく密度が高くて重たい素材が使われます。
音を取り込んで反響を防ぐ「吸音対策」
吸音とは、音を吸収することで反響を防ぐことです。吸音対策は、2階建てなら上の階のドアの開閉音や、室内で遊ぶ子どもの声、楽器の音など建物を伝わってくる振動音や反響してしまう音に対して有効です。吸音対策には、細かい穴がたくさんある軟質ウレタンやポリエチレンフォームなどの素材が使われます。
音が漏れたり入ったりするのを防ぐ「防音対策」
最後に防音とは、音が漏れたり入ったりするのを防ぐことです。遮音と吸音は大きなくくりで防音に含まれます。防音対策と一言で表しても、騒音の原因となりうる音の性質や、音に対する適切な対策など知識がないと判断することは難しいものです。立地や間取りから、どんな防音対策をすれば良いのか検討していきましょう。
注文住宅を建てる際にできるおすすめの防音・騒音対策
ここからは、具体的に注文住宅を建てる際にできるおすすめの防音・騒音対策について5つご紹介します。予算に合わせて最適な対策を設計に組み込んでいきましょう。
家の断熱性と気密性を高める
前述したように、防音には遮音と吸音が大切です。2つを叶えようと思うと、住宅性能の断熱性と気密性を高めるのが近道です。断熱性が高ければ、移動する音を壁の中の断熱材が吸収します。さらに気密性が高ければ、家の内外で空気の移動をシャットアウトするため、音の出入りも防げます。
高断熱高気密の住宅は防音対策となるだけでなく、夏は涼しく冬は暖かくするという役割を果たすため、居住性においても高い満足度を得られます。
特に家同士が近く騒音トラブルが心配な方は、快適な暮らしと防音対策が一度に叶う、住宅性能を高めるという選択肢がおすすめです。
建築構造で防音性を高める
建築構造から防音性を高めることも可能です。RC造やSRC造といった鉄筋コンクリートを使用した建築構造では、コンクリートの密度の高さから遮音性を高められます。対して木造建築は、通気性がよく音を通しやすい素材を使用するため、防音性は低いでしょう。
RC造と木造の間にある重量鉄骨造や軽量鉄骨造であれば、造りは木造とほぼ同じながらも気密性の高い鋼材を使用するため、防音性は高くなります。
木造でも、カーペットや防音ゴムを使用するなど工夫次第で防音対策は可能なので、建築構造に木造を選ぶ場合は内装や家具の配置に気を配りましょう。
音が気になりにくい間取りにする
間取りからも騒音を抑えることが可能です。例えば、小さな子どもがいる家庭では、どうしても子ども部屋はうるさくなりがちです。子ども部屋を寝室やリビングの真横や真上にならないように配置するだけでも、快適に過ごすことができます。さらに、トイレや浴室、洗濯機などの水周りも音がしやすいため、居室との間に収納スペースを挟んだり、水周り同士を近くに配置したりすることで、音が気になりにくくなります。家同士が近い立地であれば、隣家のトイレや浴室と寝室が隣り合わないように、逆に隣家の寝室に水周りが隣り合わないように気を付けると、騒音トラブルを避けることができます。
音が伝わりやすい部分をピンポイントで対策する
音が伝わりをやすい部分ごとに対策をすることも防音対策に有効です。足音や物音が伝わりやすい床や天井は、二重構造にすることで音が伝わって響くことを防げます。また、窓や玄関口など、空気の出入り口も音が伝わりやすい部分です。窓は隣家からできるだけ遠い場所に配置し、二重窓や二重サッシなどで気密性を高めることで、防音性が高くなります。また、防音性能の高いドアもあるため、気になる場所には特化した素材や構造を取り入れて対策してみましょう。
床材で遮音性を高める
部分的に対策を講じるとご紹介しましたが、床材にも遮音性がある昔ながらの素材があるのをご存知ですか?畳はフローリングに比べて音が響きにくいのです。畳に使われるい草の繊維や畳の隙間が音を吸収するため、他の床材より防音性に優れています。
また、フローリングの下に遮音マットやボードを敷くことも有効です。特に子どもの足音が気になるという方は、子どもが小さい時期だけでも床材に防音対策をするのも良いかもしれません。
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