土間ってどんな空間?
土間とは、家のなかにありながらも土足で歩ける空間のことです。昔の日本では玄関扉から広い土間が続く間取りが一般的でした。土間は、屋外とは区切られていて雨風をしのぎながら作業できるため、農村においては農具を置いたり農作物を収納したりする場所として利用されていました。また、人が立ち寄った際には、おもてなしの場所として使われることも。現代では靴を着脱するのみのコンパクトな玄関が増えていますが、土間は今で言う「玄関」としてだけでなく、多くの役割をもつ大切な空間だったのです。
コンパクトな玄関が一般的になっている一方で、近年あえて土間スペースを広くとる家も増えてきています。つまり、土間の魅力が見直されてきたと言えるでしょう。ここからは、土間の魅力や使い道をご説明していきます。
土間の使い方は?
同じ土間がある家でも、人によって使い方は異なります。
・収納スペース
・趣味スペース
・作業スペース
・コミュニケーションスペース
・応接スペース
・風通し用
自転車やベビーカー、日用品のストック置き場として使用するほか、DIYや自転車いじりなどの趣味を楽しむこともできます。雨風がしのげるので、植物の植え替えなどにも利用可能です。また、玄関土間にテーブルやイスを置く使い方もあります。靴を脱ぐことなくイスに座れるので、ご近所さんも気軽に立ち寄って会話を楽しめるでしょう。
ほかには、キッチンやダイニングルームの床を土間素材にするという選択肢も。カフェのようにおしゃれになるだけでなく、サッと掃除できるので、調理や食事の際に床を汚してしまっても安心です。
土間のメリットは?
土間のメリットを4つご紹介します。
天気に左右されずに作業できる
土間は完全なる屋内空間なので、雨風だけでなく日差しも遮れます。そのため、空模様を気にしなければいけないDIYや鉢植えの世話、自転車の手入れなどが、どんなときでも快適に行えるのです。
掃除しやすい
土間の床に使われる素材に泥・水・油などが付いてしまっても、拭き取って水でモップがけすればすぐに落とせます。また、土足で歩くスペースのため、多少の汚れであればそれほど気にせずにいられることもメリットと言えます。
さまざまな目的で使える
多目的に使えることもメリットのひとつ。使い方のところでご紹介した通り、土足で歩けて掃除もしやすいため、収納スペース・作業スペースなどとして広く活用できます。
夏涼しい
土間に使われる素材には、触ったときにひんやりと感じるものが多くあります。涼しい土間は、夏の子どもの遊び場にもおすすめです。
土間のデメリットは?
土間のデメリット4つを見てみましょう。
家のなかに段差ができる
基本的に土間の床面は、居住空間よりも一段低いつくりとなります。そのため、小さな子どもやお年寄りがいる場合は、転倒や落下に注意しなければなりません。段差を小さくする、スロープを設置する、小さな子どもやお年寄りの動線上の外に土間をつくるなどの工夫を施すことで、家族みんなが安心して暮らせる家になります。
生活しにくくなることがある
玄関扉からすぐのところではなく、キッチンなどの居住スペースに土間をつくる場合、部屋を行き来する度に靴を履く必要があります。靴を脱いだり履いたりするのを繰り返すのは手間となるため、どこに土間をつくってどのように活用したいのかをしっかり考えましょう。
湿気が溜まりやすい
外からの冷たい空気と、室内の暖かい空気が出会う土間は、断熱施工が不十分だと結露が生じて湿気が溜まりやすくなります。また、濡れた傘などを置くことも、土間に湿気が溜まる原因のひとつです。
冬は寒く感じることがある
夏は涼しい土間ですが、冬は底冷えすることも。ただし、ここでも確実な断熱施工を行えば、居住スペースとの温度差を感じることなく快適に過ごせるでしょう。
土間のある家をつくるときのポイント
土間づくりの注意点をみていきましょう。
間取りをよく考慮する
好みや予算に合った素材を選ぶ
現在土間素材として使われるのが
、コンクリート・モルタル・タイル・石などです。それぞれの特徴を以下の表にまとめましたので、参考にしてください。
素材 | 特徴 |
コンクリート | ・強度に優れている ・目地がない ・比較的安価に取り入れやすい |
モルタル | ・なめらかな質感 ・目地がない ・比較的安価に取り入れやすい ・ほかの素材と比べて割れやすい |
タイル | ・耐久性が高い ・色柄豊富で多くの選択肢をもてる ・目地にゴミが溜まりやすい |
天然石 | ・高級感がある ・多彩な色柄 ・目地にゴミが溜まりやすい |
どのような風合いにしたいかだけでなく、手入れのしやすさや予算なども考慮した上で土間素材を選ぶと良いでしょう。
掃除しやすいつくりにする
土間が泥で汚れることが予想される場合は、掃き掃除がしやすいような工夫をすると便利です。掃き出し窓を設けて外に泥を掃き出しやすいようにするといった方法があります。また、水栓と流し台があると水を使った掃除もできます。
寒さや湿気への対策をする
【実例】土間のある家の施工例
同じ土間でも、どこにどのような目的・コンセプトで設けるのかによって、雰囲気が異なります。ここからは、R+houseネットワークの工務店が手がけた土間の施工例をご紹介します。どのような土間空間にするかのヒントにしてください。
基地につながる土間のある家
画像左奥の玄関ホールから、右方向に通路のように延びる土間。そしてその奥には、趣味を楽しめる基地スペースがあります。
土間がリビングと基地をさりげなく分ける役割を果たしていて、ワクワクする空間になっています。基地からは、リビングやキッチン、そして外の景色を眺めることができ、それぞれ思い思いの時間を過ごしつつも、会話を楽しむ光景が目に浮かびます。
>>施工事例:和歌山県岩出市「遊び心がもりだくさん 家族全員がワクワクする家」
モルタル仕上げの土間で趣味を満喫できる家
居住スペースの多くを土間が占める家です。イメージは、キャンプへのベース基地。ウッドデッキにつながる大きな掃き出し窓からは、心地良い光が差し込んできます。
家族が趣味を満喫できるだけでなく、愛犬も快適に過ごせる空間となっています。>>施工事例:千葉県印旛郡「夫婦と愛犬の趣味を楽しむ平屋」
室内からテラスにつながる土間のある家
室内土間からテラス土間、板張り天井から軒天と、ウチ・ソトが連続的につながった和モダンの家。屋内にいながら、屋外のような感覚を楽しめます。自然に溶け込む住まいからは、心地良く生活する家族の風景が想像できます。
>>施工事例:長野県軽井沢町「自然に溶け込む平屋」
土間で世帯を分けてプライベートを確保した家
こちらは多世帯住宅です。玄関を入ると、親世帯の部屋に行ける和テイストの通り土間があります。また、リビングにも土間を採用。広いウッドデッキとシームレスにつながる土間リビングは、開放感があります。
土間のある家づくりはR+houseネットワークの工務店へ!
今回は人気上昇中の土間について、詳しくご説明しました。土間のある家を建てるときは、まずどのような暮らしをしたいのかを考えることが重要です。また、快適性も兼ね備えることで、土間がより使い勝手のいい場所となるでしょう。
R+houseは「いい家を選ぶ」のではなく「いい暮らしをつくる」という考え方を大切にしています。第一線で活躍する建築家が、敷地条件やお客様のご希望・ご予算に沿いながらデザインを生み出します。また、性能面では断熱性・気密性に優れながらも、メーカーへの直接発注により物流コストを大幅にカットすることで、高いコストパフォーマンスを実現しています。高性能な注文住宅を手の届く低価格で手に入れたい方、土間のあるおしゃれな家を建てたい方は、R+houseネットワークの工務店にお問い合わせください。
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