【住宅の換気】なぜ必要?
写真②換気の積み木.jpg 33.97 KB換気とは、住宅内の空気と外の新鮮な空気を入れ替えることをいいます。住宅において換気が不十分になってしまうと、汚れた空気の停滞、二酸化炭素濃度の増加、湿気や結露の発生といった問題が起こりやすくなります。
換気が不十分な住宅は、建物自体の寿命を縮めるだけでなく、住む人の健康状態に影響を与える要因にもなりかねないでしょう。
「換気」は、快適な住環境を手に入れるために、必要不可欠なポイントです。
住宅の換気方法は全部で4つ!
写真③室内壁の通風口.jpg 47.68 KB快適な空間の維持のためには、換気はとても重要な要素の一つ。2003年には、建築基準法の改正により全ての住宅に機械換気設備の設置が義務付けられています。
換気には、機械換気と自然換気の2種類の方法があります。機械換気は第一種から第三種の三種があり、自然換気は第四種換気と呼ばれます。それぞれの特徴について、コストやメリット面を含めながら解説するのでチェックしていきましょう。
参考元:国土交通省住宅局|建築物における効率的な換気の促進に関する取組事例集
第一種換気
第一種換気は、給気と排気の両方に機械ファンを設置して強制的に換気を行う方法です。「熱交換型換気システム」を備えているものが多く、室内の温度や湿度を保ちつつ換気を行います。そのため、エネルギー効率が非常に高く、省エネの観点からみてもメリットの大きい換気方法といえます。
空気の流れをコントロールしやすい特徴を持ち、最も確実に空気の入れ替えができるので、高断熱高気密な住宅に限らず、さまざまな建物で採用されている換気システムです。一方で第一種交換換気は、他のシステムよりも初期費用が高い傾向にあります。40坪超えの住宅では機械を2台設置するケースもあり、その分コストがプラスされるでしょう。
また、モーターなどを含め定期的にメンテナンスをする必要があり、初期費用以外にランニングコストや手間がかかる点も覚えておきたいポイントの一つです。
第二種換気
第二種換気は、給気のみ機械ファンを設置して、自然に排気をする換気方法です。強制的に給気を行うため、室内に新鮮な空気を常に取り込むことができる点がこの換気システムの特徴です。汚染物質や埃など外からの汚れた空気の侵入を防げるため、クリーンルームや食品工場といった場所におすすめの換気システム。
換気システムの設置が給気のみということもあり、コスト面は第一種換気に比べて低い傾向にあります。しかし、自然排気のため、本来排出されるべき室内の空気が屋根裏や壁といった場所に入り込み、結露を発生させるリスクを高めます。そのため、一般住宅では基本的に採用されることが少ない換気システムです。
第三種換気
第三種換気は、第二種換気と真逆の方法で、給気を自然に行い排気に機械ファンを設置して換気を行います。排出する力が強いため、特定の場所の汚れた空気を強制的かつ効率的に排出できる点がこの換気システムの特徴です。
住宅においては最も多く普及している種別です。第三種換気も第二種換気同様に、第一種換気と比較して設置にかかるコストを抑えられます。掃除は本体とフィルターのみで、家を建てる周りの環境にもよりますが、半年から一年に1回程度のメンテナンスでシステム性能の維持が可能です。
第四種換気(自然換気)
第四種換気は自然換気のことを指し、機械ファンを使わずに空気の流れや風圧を利用して室内を換気する方法です。基本的に自然換気は、室内の構造を利用して行います。例えば、吹き抜けや高い位置の窓設置、風通しを妨げるドアや壁の排除などが挙げられます。
自然換気は、それだけでは建築基準法を満たすことはできませんのでご注意ください。
全館空調とは?
写真④暖かい日差しの入る部屋.jpg 22.14 KB全館空調とは、建物全体の空気を循環させて暖めたり冷やしたりすることで、快適な空間を維持するシステムのことです。部屋ごとに冷暖房をするルームエアコンとは違い、廊下や浴室、トイレなどを含めた住宅内の全てを空調します。そうすることで、全体を一定の温度に保つことができ、部屋ごとの大きな温度差がなくなります。
全館空調を取り入れると、吹き抜けや大開口の窓を設置しても温度差の少ない快適な居住空間を維持できるようになるでしょう。
第一種換気と第三種換気はどちらが良い?換気システムの選び方
写真⑥24時間換気システム.jpg 90.75 KB住宅に採用される換気システムは、一般的に第一種換気と第三種換気です。ここでは、それぞれのおすすめポイントについて解説します。
換気システムの基本
換気システムは、住む人の健康被害や住宅劣化などの対策として、基本的には24時間常に稼働させておく必要があります。快適な居住環境の確保のためには、換気システムによって常に住宅内の空気を自動的に循環させることが必要不可欠です。
ただし、換気システムは外気を部屋の中に取り入れて循環させるため、健康や環境に深刻な影響を及ぼすほどの大気汚染など、そういった場合には一時的に緊急停止する必要があります。緊急時の備えとして、換気システムの停止の仕方を知っておくと安心でしょう。
第一種換気のおすすめポイント!
第一種換気は、給気と排気のどちらにも機械ファンを設置して効率的に換気を行えるため、窓を開けることなく常にきれいな空気で室内を満たすことができます。
そのため、花粉症や喘息もちの方で窓を開けたくない場合に第一種換気はおすすめの換気方法です。また、第一種換気は、高断熱高気密な住宅との相性も良いとされています。第一種換気に熱交換システムを導入することで、外気温の影響を軽減しながら空調効率を上げることができ、24時間換気を可能にするのです。
>>参考コラム:注文住宅を建てるなら性能が重要!住宅性能の種類からメリットまで解説
第三種換気のおすすめポイント!
第三種換気は、導入コストとランニングコストを抑えたいという場合におすすめの換気システムです。第一種換気と比較して設備がシンプルな第三種換気は、設置する際の費用を軽減できます。
さらに、機械ファンを排気にのみ設置するので、単純に電気代や定期的にかかるメンテナンス費用なども第一種換気より抑えることができます。
また、第三種換気は、給気口から自然に外気の空気を取り込むため、冬に冷たい空気が入ってくることが弱点です。花粉や粉じんに対しては給気口にフィルターを付けて防御することが可能です。
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写真⑦和歌山県_観葉植物とタイル床と階段.jpg 118.34 KB快適な住環境を確保するためには、住宅の換気は必要不可欠です。今回紹介した換気システムの特徴を押さえ、注文住宅を建てる際は換気システムに注目してみるのも良いでしょう。
R+houseネットワークの工務店は、高断熱高気密な住宅性能にこだわっているほか、確実な「計画換気」により快適な住環境の提供を心がけています。お客様のライフスタイルに合った換気システムをご提案いたしますので、快適に過ごせる家づくりを検討している方はR+houseネットワークの工務店にご相談ください。
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