全国における注文住宅の価格相場は?
さっそく注文住宅の価格相場を見ていきましょう。国土交通省の2022年度住宅市場動向調査報告書によると、注文住宅の新築にかかる購入資金が土地購入を含めて平均5,436万円。土地代を除いた建築資金の全国平均は3,935万円という結果でした。
参考元:国土交通省|令和4年度住宅市場動向調査報告書
注文住宅の費用内訳は?
それでは、注文住宅の建築にかかる費用の内訳はどのようになっているのでしょうか。ここからは、一戸建ての注文住宅を建てるときにかかる費用の内訳を見ていきましょう。
土地購入にかかる費用
まず、新しく新築住宅を建てるためには土地が必要になります。親族から譲り受けた土地があるなどの場合を除き、土地を購入しなければなりません。土地を買うためには、土地そのものの費用に加えて、以下のような諸費用が必要です。
・不動産会社へ支払う仲介手数料
・土地売買契約書に貼付する印紙代
・登記の際に必要な登録免許税や司法書士への報酬
・固定資産税や都市計画税
・土地の測量や農地転用の費用
土地の測量や農地転用の費用は、必ずしも必要なわけではありません。土地の測量は隣地との境目が明確になっていない場合、境界トラブルを防ぐために必要になります。ただし、土地の売主が負担することも多いので、不動産会社へ相談するとよいでしょう。また、畑や田として登記されている土地を購入するときには、土地の地目を変更する農地転用のための費用が発生します。このように、土地購入とひとくちに言っても、単純に土地の費用がかかるだけではないので注意しましょう。
建築にかかる費用
実際に家を建てていくための建築費用については、イメージしやすいかもしれません。建物を建てるための本体工事には、基礎工事や構造づくり、屋根や外装、内装や空調・住宅設備の設置工事などが含まれます。しかし、一戸建ての新築には、建物の本体工事以外にも付帯工事として以下のような工事費用がかかります。
・古い家の解体や地盤改良工事
・水道・電気・ガスを敷地内に引き込む工事
・駐車場・庭・門や塀などの外構工事 など
このような付帯工事にかかる費用は、家づくりにかかる総費用の15~20%ほどが相場。また、建築の際には以下のような諸費用がかかります。
・建築確認申請費
・工事請負契約書に必要な印紙代
・地鎮祭や上棟式にかかる費用 など
そのほか住宅ローンや引っ越しにも費用がかかる
家づくりには、土地購入や住宅建築以外にも資金が必要になります。例えば、住宅ローンを契約するためにも、契約のための印紙代や保証人を立てる代わりに支払う保証料、団体信用生命保険や火災保険への加入料も必要になります。
また、いざマイホームが完成してからも引っ越しの費用や新しい家具・家電を揃える費用、ご近所の方へ挨拶するときの菓子折りの用意などにも費用が必要です。
相場より費用を抑える!コストダウンOKなポイント
このように、家づくりにかかる費用は建築費用だけではなく、土地購入や住宅ローン契約などさまざまな資金が必要になります。そのため、削れるところでできる限りコストダウンしたいと感じる方も多いでしょう。
家づくりにおいて、費用を削りやすいのが建築にかかる費用です。ここからは、相場よりも費用を抑える家づくりのポイントをご紹介していきます。
壁や屋根に凹凸の少ない箱型の家にする
箱型のシンプルな形状の家であれば、外壁の表面積を抑えられるので、材料費や施工費も安く済みます。総2階とは、1階部分と2階部分が同じ形状になっている、外壁の凹凸が少ない住宅です。凹凸の多い住宅に比べて、箱型の総2階の家は耐震性に優れているといったメリットも。
屋根の形状も、四方に勾配のある寄棟に比べて、三角屋根の切妻や1面だけで構成された片流れなど、シンプルなデザインの屋根のほうがコストダウン可能です。
部屋の仕切りを減らして間取りをシンプルに
壁材やドアなど材料費を抑える意味でも、部屋の仕切りを減らして間取りをシンプルにするとコストダウンにつながります。部屋数も多ければ多いほどコストが増えるため、子ども部屋は1つにして将来は間仕切りを入れるなど、スペースを活用する方法を検討しましょう。
また、窓の数やサイズを考慮することで、工事費用の削減だけではなく断熱性向上も期待できます。日当たりやプライバシーに考慮しつつ、検討すると良いでしょう。
水回りのあるフロアをまとめる
キッチンや洗面所・お風呂、トイレなど水回りの配置をできるだけまとめることでコストを節約できます。水回りをできるだけワンフロアで済ませると、排水管工事の費用が節約できるうえに、家事動線もスムーズです。2階建ての住宅の場合、トイレを階ごとに設ける場合も多くあります。しかし、1階のみに設置することで数十万円のコストダウンに。家族の人数や生活スタイルも考慮して検討しましょう。
設備の導入やランクを見直す
近年は省エネ性能の高い住宅を建てることで補助が受けられる子育てエコホーム支援事業の影響もあり、太陽光発電システムの導入を考える方も多いでしょう。しかし、太陽光発電システムは150万円前後の導入コストがかかります。太陽光発電は電気代の節約や売電など魅力も多いですが、導入コストやメンテナンスコストなども考慮して、慎重に検討しましょう。
また、念願のマイホームに理想はふくらみますが、最新の設備ばかりを選んでいてはコストも増えてしまいます。キッチン設備であれば、グレードによって100万円単位で金額が変わるケースもあるため、妥協できる部分を模索してみましょう。
削りすぎにも注意!コストダウンNGなポイント
コストダウンのポイントをお伝えしましたが、できる限り費用を抑えたいからといって、むやみにコストを削ってしまってはいけません。コストダウンしたことで住みにくい家になってしまう恐れもあるので、以下のようなコストダウンNGポイントも把握しておく必要があります。
・断熱材や耐震装置などの住宅性能
・坪単価や延床面積だけを減らすコストカット
・外からの目隠しなどセキュリティ面
目に見えない部分だからと、住宅の性能に関わる部分のコストを削るのはおすすめできません。地震の多い日本では地震への備えが必要不可欠です。その住宅に長く住み、家族の命を守るためにも、耐震関連の住宅性能を削るのは得策ではありません。また、安い断熱材を選ぶと、住宅の断熱性能が下がって光熱費が高くなり、長期的に見て損になる恐れもあります。
無理なく返済できる資金計画が重要
マイホームを建てて長く暮らしていくためには、コストカットするべきでない部分も多くあります。また、憧れのマイホームづくりで、コストを重視し過ぎて妥協ばかりでは、後悔が残ってしまうかもしれません。そのため、無理なく返済できる資金計画をしっかりと考え、こだわる部分と妥協する部分のバランスを考えることが必要です。
マイホーム取得を考えていくにあたって、資金計画を綿密に考えなくてはいけません。先述したとおり、家づくりには住宅の本体工事以外にもさまざまな費用がかかります。このような費用をしっかりと把握したうえで予算を決めなければ、簡単に予算をオーバーしてしまいます。家づくりにかかる総額をはじめ、希望する条件のどれを取捨選択すべきかなど、家づくりの知識を身につけて、無理なく返済できる資金計画でマイホームを検討していきましょう。
ライフプランを考慮した注文住宅ならR+houseネットワークの工務店へ
注文住宅の建築相場とコストダウンのポイントをお伝えしてきました。注文住宅を建てるときには、削れる費用と削れない費用があります。各家庭の資金計画やライフプランによっても、コストのかけ方の優先順位は異なるでしょう。このように、注文住宅を建てるにあたっては、家づくりの知識をもとに、自分や家族のライフプランに沿って予算を考えていく必要があります。
R+houseネットワークの工務店では、お客様が家づくりで後悔することのないように、家づくりの小さな疑問も解決できる勉強会や相談会を定期的に開催しています。しっかりとした家づくりの知識を身につけながら納得の注文住宅を建てるなら、R+houseネットワークの工務店にお気軽にご相談ください。
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