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ZEHとは?ZEH注文住宅のメリット・デメリットや制度も詳しく解説

更新日 2024.08.16 / 公開日 2024.03.05
#ZEH

家づくりを検討している際に、「断熱」や「気密」に続いて「ZEH」という言葉を耳にしたことはありませんか?聞いたことはあるけれど、実際どのようなものなのか分からないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回の記事ではZEHの特徴をはじめ、メリット・デメリット、ZEHの注文住宅に関する補助金について解説しています。ZEHのことをもっと知り、家づくりの参考にしてみてください。

ウッディな落ち着くリビング
目次

ZEHの積み木と家
写真②ZEHの積み木と家.jpg 72.39 KB

ZEHは「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」を略した言葉で、1年間で消費するエネルギー量を実質的に0以下にする家のことです。つまり、エネルギーを自ら生み出し、生活で必要なエネルギーを補う仕組みです。
このZEHの特徴は、高断熱、省エネ、創エネの3つ。具体的には、必要なエネルギーを極力減らすための「断熱」と、家電設備でエネルギーの消費を抑える「省エネ」、消費エネルギーを上回るエネルギーを創り出す「創エネ」の3本柱で構成されています。光熱費を抑えながら快適な暮らしを叶えられるのがZEH住宅の魅力的なポイントです。

参考元:資源エネルギー庁 知っておきたいエネルギーの基礎用語 ~新しい省エネの家「ZEH」

エコ住宅のイメージ(イラスト)
写真③エコ住宅のイメージ(イラスト).jpg 51.8 KB

ZEH住宅として認定されるには、条件を4つ満たす必要があります。

条件① 外皮性能(UA値)が ZEH強化外皮基準以下であるか

まず、満たしておくべき基準のひとつが強化外皮基準です。強化外皮基準は外壁や屋根など、外皮の断熱性能を表す基準とされ、UA値という値で表されます。このUA値が小さくなるほど、断熱性能が高くなります。この値は地域によって定められているのが特徴です。具体的な数値を挙げると、東京は0.6以下、北海道は0.4以下のように、寒冷地ほど求められる断熱性能は高くなります。

条件② 基準一次エネルギー消費量を20%以上削減できているか

消費エネルギーを削減させるために、給湯設備などの効率を上げたり、断熱性能を上げたりしていきます。省エネ基準より20%以上のエネルギーが削減できていることが認定の条件のひとつです。この時、再生可能エネルギーによる削減率は除きます。

条件③ 再生可能エネルギーが導入されているか

ZEHの基準のひとつに再生可能エネルギーの設備の導入があります。再生可能エネルギーとは太陽光や風力などといった、枯渇することのないエネルギーのこと。ZEH取得のため、太陽光発電システムを取り入れる事例が多くなっています。

条件④ 消費するエネルギー量から100%以上のエネルギー削減ができているか(再生可能エネルギー等を加えて)

先に説明した取り組みによって、基準エネルギー消費量からエネルギー消費量を100%削減することでZEHを実現できます。これらの基準すべてに当てはまっている家がZEHとなります。

高気密高断熱住宅とすきまが空いている住宅の違い
写真④高気密高断熱住宅とすきまが空いている住宅の違い.jpg 44.36 KB

ZEH強化外皮基準を表す際に使う値として、UA値という言葉が出てきました。UA値は断熱性能を理解するうえで必要な値になります。ここでは、UA値についての理解を深めるための基礎知識や地域区分について解説していきます。

UA値とは

UA値とは壁などの外皮を通じた住宅内外の熱の出入りのしやすさを表す数値のことです。UA値が小さいほど断熱性が高い住宅であることを示します。

UA値の地域区分

UA値の基準は地域によって異なります。日本は地域によって外気温に差があるため、全国を8つの地域に分け、地域ごとにUA値の基準を国が定めています。

参考元:国土交通省「【参考】ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の定義」※3枚目
ZEH基準のほかにも、HEAT20基準と呼ばれる指標もあります。HEAT20は「ZEH基準」よりも高い性能を求めているのが特徴です。HEAT20は3つにランク付けされており、G1、G2、G3の順で断熱性能が上がります。地域区分ごとに「ZEH基準」「HEAT20基準」で表にまとめてみました。参考にしてみてください。

【ZEH基準、HEAT20基準におけるUA値】
                                                                  
地域区分1地域2地域3地域4地域5地域6地域7地域8地域
該当都市夕張市、南富良野町など札幌市、旭川市、小樽市、釧路市など函館市、青森市、盛岡市、八戸市など秋田市、石巻市、会津若松市など仙台市、富山市、山梨市、東広島市など東京23区、横浜市、大阪市など横須賀市、静岡市、福岡市、宮崎市など沖縄県など
HEAT20 G30.20.20.20.230.230.260.26基準なし
HEAT20 G20.280.280.280.340.340.460.46基準なし
HEAT20 G10.340.340.380.460.480.560.56基準なし
ZEH0.40.40.50.60.60.60.6基準なし


参考元:国土交通省「地域区分新旧表」

住宅のメリットとデメリット
写真⑤住宅のメリットとデメリット.jpg 48.91 KB

ZEH水準の注文住宅にはメリット・デメリットがあります。それぞれチェックしてみましょう。

室内温度を一定に保てる

断熱性が高く省エネ性能が高い設備を使用するため、夏は涼しく冬は暖かい快適な室内を、光熱費を気にすることなく実現することができます。一定の室内温度で、温度の急激な変化によるヒートショックの予防にも効果的です。

光熱費が削減できる

一定の温度を保ちやすいのが特徴のため、暖房などの光熱費の削減につながります。また、住宅性能が高いため、住宅を売る際に高値で売れるのもうれしいポイントです。

電力の蓄電により災害時にも安心

台風や地震などの災害時に、自宅で蓄電しておいた電力を一時的に使用できるのも魅力的です。

間取りやデザインに制限が出てくる

ZEHでは太陽光発電をはじめ、一般住宅よりも多くの機器を外部に設置する必要があるため、理想の外観やデザインにならない可能性もあります。

創エネに必要な太陽光発電はメンテナンスが必要

太陽光発電システムを導入した場合は設備のメンテナンスが必要になってきます。メンテナンスには1回当たり10万円以上かかることもあるので、ランニングコストも事前に確認するようにしましょう。

発電量が地域や天候によって左右される

太陽光システムによる発電量は、天気や地域によって左右されます。家を建てる場所の日当たりや気候を考慮して、太陽光発電システムを搭載するかどうか判断しましょう。

補助金を受け取るビジネスマン
写真⑥補助金を受け取るビジネスマン.jpg 94.64 KB

ZEHを満たした住宅を建てる際に、費用面が気になっている方は補助金制度を利用してみてはいかがでしょうか?経済産業省及び環境省がZEHの更なる普及と既存住宅の断熱性能向上によるCO2削減を目的として、ZEHに対して補助金制度を設けています。
以下に2023年度の公募要項をまとめました。なお、2024年度の公募要項については内容が変更となる場合がありますので、利用を検討されている方は事前に確認しておきましょう。

申請対象者

・新築住宅を購入、建築する個人
・新築住宅を販売する法人

対象住宅

ZEH、ZEH+の要件を満たす住宅

補助額

・55万円/戸(ZEH)
・100万円/戸(ZEH+)
※蓄電システム、低炭素化の実現に関与する素材、再エネ熱利用技術の活用で別途補助

要件

【ZEH】
1.ZEHの定義を満たしていること
2.国認定のZEHビルダーまたはプランナーが建築・設計・販売した住宅であること

【ZEH+】
1.ZEHの定義を満たし、同時に以下①②の条件を満たすこと
①省エネ基準から一次エネルギーを25%以上削減
②以下の再生エネルギーの自家消費拡大措置の中から2つ以上導入
・更なる外皮性能の強化
・高度エネルギーマネジメント
・電気自動車を活用した自家消費の拡大措置のための充電・充放電設備(PHV車を含む)
2.国認定のZEHビルダーまたはプランナーが建築・設計・販売した住宅であること

公募方法

先着順
次にZEH補助金の申請の流れについて解説します。
まずは、ZEH住宅に対応しているハウスメーカーと工事請負契約を結び、ZEH補助金の申請依頼をします。着工する前の申請が必要なので順序に気をつけましょう。その後、審査があり、事業完了後に補助金の実績報告書を提出。後日補助金が入金される流れになります。

参考元:環境省「令和4年度(2022年度) 戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」
参考元:環境省「令和5年度(2023年度) 戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」
参考元:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「2023年の経済産業省と環境省のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)補助金について」P4

木目のアーチが特徴の外観
写真⑦東京都_木目のアーチが特徴の外観.jpg 232.38 KB

ZEHは快適な室温を保ちながら、消費エネルギーの削減も可能なのが魅力的なポイント。ZEHを満たす住宅にすることで、補助金がもらえるのもうれしいですね!R+houseは高断熱と高い耐震性を実現させるZEHに対応しています。夏は涼しく冬は暖かい快適な設備を厳選し、高断熱高気密でデザイン性も同時に叶えるR+houseネットワークの工務店で家を建ててみませんか。

>>ZEH基準を大きく超えるR+houseの性能について、詳しくはこちら
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