注文住宅を建てるときの資金計画とは
そもそも、住宅を取得するときの「資金計画」とは具体的にどういったことを指すのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
資金計画とは長い目で見た支払いと返済の計画
マイホームを建てるときの資金計画は、住宅購入にかかる予算を組むだけで終わりではありません。ライフプランニングを視野に入れて、支払いと返済の計画を熟考していく必要があります。
もちろん、どのように資金を用意して、どのように支払い・返済をしていくかという計画も必要です。しかし、それだけではなく、家族がどのように暮らしていくか、子どもの学費がいつどのように発生するかなど、将来起こってくる家族のイベントも考慮しながら計画する必要があるのです。
資金計画なしで家を建てるリスク
マイホームづくりに必要な費用は、土地購入や建築費用だけではありません。資金計画をしないままに家を建てると、土地購入や建築費用以外に必要な資金を考慮できず、思い描いている予算以上に住宅購入の総費用が高くなってしまうということもあるので注意が必要です。
また、自分や家族のライフプランを十分考えずに家を建ててしまうと、不景気や病気・ケガで働けなくなってしまったり、子どもの学費が予想以上にかかってしまったりといった不測の事態で、住宅ローンの返済が苦しくなるという恐れもあります。最悪の場合はローンが返済できず、念願のマイホームを離れなくてはならないという事態にもなりかねません。そのため、資金計画は綿密に立てておく必要があるのです。
資金計画の立て方
それでは、資金計画は具体的にどのように立てればいいのでしょうか。資金計画を進めるためには大まかに以下の3つのステップがあります。
1.家を建てるために必要な費用を把握する
2.自己資金をいくらにするか検討する
3.住宅ローンの返済計画を考える
今回は特に注文住宅を建てる場合の資金計画のステップについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
【1】家を建てるために必要な費用を把握する
家を建てるためにかかるコストは、土地を買う費用や建物を建てる費用だけではありません。詳しく確認していきましょう。
土地を購入するための費用
親から譲り受けた土地があるなど、すでに土地を取得している場合を除いて、住宅を建てるためには土地の購入費用がかかります。土地の価格は立地によって異なるため、土地がある場所と広さによってかかる費用に差が出ます。
さらに、土地が整備されていない場合や地盤が弱いなどの場合は、土地代に加えて土地改良費用が必要です。また、土地が農地として登記されている場合は、農地法に基づく許可を得るための費用も必要になります。
注文住宅を建築するための費用
建物を建てるために、家本体にかかる「本体工事(建築)費」はイメージしやすいでしょう。しかし、注文住宅を建てるときには本体工事費に加えて、外構や水道工事といった「付帯工事費」がかかります。付帯工事は一般的に、以下のような工事が挙げられます。
・古い家の解体工事
・屋外の給排水管を引き込む工事
・屋外の電気やガスを引き込む工事
・駐車場や庭などの外構・造園工事
付帯工事の相場は総費用の2割程度。特に、解体工事や外構工事などは100万円以上の高額になりやすい付帯工事です。
手数料や登記料などの諸費用
土地や住宅を取得するとき、住宅ローンを契約するときには、以下のような諸費用が必要になります。諸費用の相場は一般的に費用総額の10%程度とされています。
【土地取得にかかる諸費用】
・不動産仲介会社への仲介手数料
・土地売買契約書へ貼付する印紙代
・土地の所有権に関する登記費用
【住宅建築にかかる諸費用】
・設計監理料
・工事請負契約書に貼付する印紙代
・建築確認申請代行費用
・建物の登記費用(司法書士への報酬)
・水道利用にかかる費用
・地鎮祭や上棟式の費用
【住宅ローンにかかる諸費用】
・保証会社に支払うローン保証料
・事務手数料
・団体信用生命保険特約料
・火災保険への加入費用
・契約書に貼付する印紙代
そのほか引っ越しや家具・家電購入にかかる費用
マイホームを建てるためには、住宅購入と直接かかわらない費用も必要になります。たとえば、マイホームへ引っ越すための費用。また、思い描いたインテリアを実現する家具や家電を揃えるためにも資金が必要になるでしょう。このように、マイホームで暮らしていくためには、注文住宅を建てるだけではなく生活に必要なものを揃えなくてはなりません。
【2】自己資金をいくらにするか検討する
注文住宅を建てるためにどのようなお金がかかるのか把握したら、次はどのぐらいの自己資金を用意するのか考えましょう。住宅ローンを利用する場合、自己資金から頭金をいくら準備するかが重要になります。
頭金が多ければ住宅ローンの返済が楽に
住宅ローンを利用する場合、頭金をより多く用意するほど、借り入れする住宅ローンの額を抑えられるため、返済時にかかる利息も少なく済みます。
一般的に頭金の目安は住宅購入金額の2割ほどとされています。住宅ローンによっては頭金なしでフルローンが利用できるものもありますが、その分借りる金額も増えるため、支払う総額が高くなります。
頭金以外にも自己資金が必要になるので注意
月々の支払いを少しでも抑えたいのであれば、頭金をある程度用意しておく必要があります。しかし、住宅ローンの返済だけを考えて、自己資金の全額を頭金にあててはいけません。注文住宅を建てるときには、先述の通り土地や建物の購入以外にも費用がかかります。
住宅ローンの商品や金融機関によっては、かかる諸費用の一部が住宅ローンに組み込めるものもありますが、自己資金で支払いが必要な場合もあります。また、生活防衛費や子どもの学費など、ある程度の貯蓄を残しておくことも大切です。ライフプランを考えて、生活のための貯蓄と月々の返済のバランスを考慮しながら、マイホームのための自己資金を用意しましょう。
【3】住宅ローンの返済計画を考える
用意できる自己資金のめどがついたら、具体的に住宅ローンの借入額や返済方法についてさらに詰めていきます。
月々の返済額や総返済額を含めて借り入れする金額を考える
頭金として用意できる金額をベースに住宅ローンで借り入れる金額を考えます。ただし、必ずしも希望する額が借りられるとは限りません。住宅ローンは、収入や年齢などさまざまな要素を考慮して借り入れできる金額が決まります。
そのため、住宅ローンの上限額を頭に入れつつ、月々の返済額や総返済額を考えていく必要があります。日常的な生活費に加え、子どもの受験・入学費用など家族のライフイベントも考慮しながら、無理のない範囲で月々返済していけるのか考えましょう。
住宅ローン借入金額の目安
それでは、実際に住宅ローンを組むときにどれほどの借入額を設定すればいいのでしょうか。一般的に金融機関が設けている住宅ローンでは世帯収入に対して3割~4割が、返済額の上限として設定されています。ただし、あくまでも上限で、理想的な割合は2割以内といわれています。
目安として住宅ローンの返済シミュレーションを活用してみるのもおすすめです。自分や家族の年収、年収に対しての借入限度率や審査金利などを入力して、住宅ローンで借りられる上限金額や無理なく返済できる額などを自動で算出できます。このようなシミュレーションを活用しつつ、同時に固定資産税など住宅ローン以外で必要になる月々の支払いも考慮しながら、借入金額を考えていきましょう。
注文住宅を建てるならライフプランも考えるR+houseネットワークの工務店にお任せください
憧れのマイホームを建てるためには、綿密な資金計画が必要です。しかし、マイホームは人生のなかでも大きな買い物。自分だけで資金計画を立てていくのに不安があるという方も多いでしょう。
R+houseネットワークの工務店では、住宅だけではなく、教育や老後のことまでトータルで考えながら、ライフプランシミュレーションを通して最適な家づくりのご提案をしています。また、住宅ローンの選び方や資金計画の立て方など、後悔しない家づくりのための勉強会を定期的に設けています。注文住宅を建てるためのお金について気になっている方は、ぜひ一度ご参加ください。
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