家を建てるにはまず何から始める?基本となる手順と流れ
忙しい日々の中で家づくりをできるだけスムーズに進めるには、家を建てるまでの流れや手続き、スケジュールについて理解しておく必要があります。
ここではまず、家を建てる際の基本となる手順を解説しましょう。
家づくりの情報収集
家づくりで最初に行いたいのが情報収集です。情報収集には、住宅展示場に足を運ぶ、インターネットで検索する、モデルハウスを見学する、住宅情報誌を閲覧するといった方法があります。
中でもインターネットや住宅情報誌を使った方法は、手軽で時間や場所の制約を受けないのがメリットです。自分のペースで情報収集を進められるでしょう。
しかし、インターネットや住宅情報誌では、細かいところまでイメージがつかめないことも。具体的にデザインや素材、住み心地などを体験するには、住宅展示場やモデルハウスを活用する方法がおすすめです。特に住宅展示場には複数の施工会社が集まっているため、効率よく情報収集できます。
イメージづくり・予算決め
続いて、情報収集した内容をもとに、住みたい家や実現したい暮らしのイメージを固めていきます。具体的には、どのような間取りや設備があるといいのか家族全員が希望を出し、納得できる住まいを話し合っておきましょう。
併せて、家づくりにどれくらいの予算をかけられるかもこのタイミングで検討を。自己資金の有無や毎月の返済額、借入年数などを想定しながら綿密に資金計画を立てておくことが、後悔のない家づくりにつながります。
予算の制約がある中で家族の希望を両立させることは難しいかもしれませんが、イメージや予算が固まっているほど、施工会社との打ち合わせはスムーズに進みます。家族で相談し合う時間をしっかりと確保し、次のステップへと進みましょう。
施工会社の選定
イメージや予算がある程度固まったら、ハウスメーカーや工務店などの施工会社を探します。施工会社はホームページや住宅情報誌でも比較・検討できますが、可能であれば住宅展示場やモデルハウスに足を運ぶといいでしょう。こだわりのポイントやデザインの好みが合うかどうかを直接確認できるほか、実物に触れることで建築後のイメージもつかみやすくなります。
なお、この段階では必ずしも1社に決める必要はありません。実際には相見積もりを取ってから最終的に依頼先を選定するため、2~3社に絞り込めていれば十分です。
土地探し
次に、条件に合う土地を探します。
土地探しは施工会社が一貫して請け負うこともありますが、インターネットや不動産情報サイトでも検索できます。ただし、希望に合致する土地が見つかったとしても即決するのはNG。家族が安心して暮らせる環境であるかどうかを判断するには、現地に足を運び、自分の肌や目で日当たりや風通し、交通量などを確かめる必要があります。
場合によっては施工会社のスタッフが同行してくれることもあるので、専門的なアドバイスを受けながらじっくりと検討を重ねましょう。
>>参考コラム:注文住宅を建てたい!土地探しに大切な3つのポイントや注意点を解説
プランニング・見積もり作成
土地探しと並行しながら、気になっている複数の施工会社にプランニングと見積もり作成を依頼します。プランニングでは住まいの大まかな間取りが決定するため、事前に固めたイメージや希望をしっかりと担当者に伝えましょう。
プランニングと見積もりの作成依頼は、施工会社を見極める最大のチャンスです。資金面だけでなくこちらの考えを汲み取ってくれるか、家族の希望を実現するためにプランを工夫してくれるか、といった担当者の対応力にも着目し、信頼できる1社に絞りましょう。
住宅ローン事前審査
土地や依頼する施工会社が決まったら、金融機関に事前審査を申し込みます。
住宅ローンには事前審査と本審査の2種類があり、事前審査は本審査に先立って、ローンの返済能力があるかどうかを簡易的に判断するためのものです。事前審査の基準は各金融機関によってまちまちですが、一般的には申請者の職業や収入、年齢、負債などの情報が確認されます。本審査に進むには事前審査に通ることが条件ですが、土地探しやプランニングの過程でも申し込みは可能です。なお、事前審査の結果は2~7日ほどでわかります。
>>参考コラム:住宅ローンの審査から借入までを解説!通過の基準やローンの選び方も
土地の売買契約
事前審査通過後は、土地の売買契約を締結します。土地の売買契約は、売主と買主の間でトラブルが起きないようにするためのもの。お互いが土地の売買代金や支払い期限、所有権の移転日などについて、書類を用いて細かく確認します。なお、売買契約の際には手付金として土地費用の5~10%程度を支払う必要がありますが、振り込みのほかに現金での支払いを求められるケースもあります。どちらでも対応できるように、あらかじめ資金を準備しておきましょう。
詳細な打ち合わせ・プランの決定
土地の購入が決まったら施工会社の担当者と打ち合わせを重ね、住まいの詳細について話を詰めていきます。具体的に決める内容としては、細かい間取りやデザイン、導入する設備や使用する建材などについてです。
ただし予算の制約があるため、すべてにおいて家族の希望を実現することは難しいかもしれません。優先順位をつけて妥協できるところ、できないところを明確にしておきましょう。一般的に打ち合わせは、着工前から引き渡し前までで10~25回程度行われます。
建築工事請負契約の締結
細かいプランが決まったら、施工会社と建築工事請負契約を締結します。建築工事請負契約とは、家の設計や施工、工事期間や竣工までの工程、支払い金額などについて交わす約束のこと。工事請負契約を結んだあとに間取りやプランの変更があると、さらに変更契約を結ぶ必要が出てくるため余計な時間がかかります。スムーズに家づくりを進めるためにも、建築工事請負契約の内容に間違いがないかをきちんと確認しておきましょう。
着工
決定したプランに沿って工事がスタートします。工事には振動や騒音を伴うため、近隣住宅には着工までに挨拶を済ませておくと親切です。着工から竣工までにかかる期間は、およそ3~6ヶ月ほど。現場監督が工程に問題がないかチェックしたり材料を精査したりしながら、工事は進められます。
竣工・引き渡し
工事完了後は、申請した計画通りに建築されているかを確認するために、市区町村による検査が行われます。検査に問題がなければ無事検査済証が発行、その後現場監督などから設備や器具の説明を受ければ、引き渡しは完了です。
不動産登記・入居
不動産登記は、土地や建物の所有者を公的な帳簿で明らかにする制度のこと。財産を守ったり、スムーズに取引を進めたりするうえで重要な役割を果たします。不動産登記は土地や建物を取得した本人でも手続きできますが、司法書士や土地家屋調査士などの専門家に依頼するのが一般的です。申請書と必要書類を準備・作成したら法務局へ提出、問題がなければ登記完了証が発行されます。不動産登記が完了すれば、いよいよ家を購入したという実感が生まれるでしょう。
家を建てるまでにはどれくらいの期間がかかる?
家を建てるまでの期間は、土地ありと土地なしの場合で異なります。
土地ありの場合は約1年
すでに土地を所有している場合、家を建てるまでにかかる期間は約1年です。土地探しにかかる時間や土地購入に必要な手続きを省けるため、その分家づくりのスケジュールを短縮できます。どういった家を建てるかにもよりますが、土地なしの方と比べて6~12ヶ月ほど期間が短くなる傾向にあります。
土地なしの場合は約1年半から2年
一方、土地なしの場合は土地探しと土地購入を経て、本格的な家づくりがスタートします。広さやエリア、周辺環境など、希望に合う土地がすぐに見つかれば大幅に期間が延びることはありませんが、人気の土地ほど競争率は高くなるものです。比較的スムーズにいい土地と出合えれば1年半ほど、土地探しが難航すれば家が完成するまでに2年ほどかかることもあるでしょう。
家を建てる際に必要な費用
住宅金融支援機構が行った2023年度フラット35利用者調査では、土地付き注文住宅を購入した方の平均相場は約4,904万円と報告されています。費用相場は年々上昇傾向にあり、前年度と比べると209万円ほどアップしていますが、家を建てる際の費用はエリアによっても乖離があります。下表は2023年度フラット35利用者調査をもとに、エリアごとの費用相場をまとめたものです。目安のひとつとして参考になさってください。
エリア | 土地付き注文住宅 |
首都圏 | 約5,679万円 |
近畿圏 | 約5,266万円 |
東海圏 | 約4,810万円 |
そのほかの地域 | 約4,299万円 |
参考元:住宅金融支援機構|フラット35利用者調査 2023年度集計表このように土地付き注文住宅を取得する際には、どのエリアでもある程度まとまったお金が必要になります。費用の内訳は大きく分けて「土地購入費」「建築費」「諸経費」の3つです。それぞれにどれくらいのコストがかかるのかを詳しくみていきましょう。
土地購入費
土地購入費は、家を建てる土地を取得するための費用のこと。親からの贈与や相続で土地をすでに所有している場合は例外ですが、家づくりでかかる基本的な費用といえます。
住宅金融支援機構の2023年度フラット35利用者調査では、土地の取得にかかる費用は全国平均で約1,498万円、首都圏で約2,277万円、近畿圏で約1,851万円、東海圏で約1,319万円、そのほかの地域で約915万円と公表されています。この結果からわかるように、土地の価格は地域の特性に大きく影響されるものです。首都圏ほど、地方と比べて土地取得費が高い傾向にあります。
また、土地購入には、土地代のほかに印紙代や仲介手数料といった諸費用も発生します。中でも仲介手数料は「(土地の売買価格×3%+6万円)+消費税」で算出されるため、土地代が高いほど支払いも高額に。家づくりにかかる費用を抑えるなら、立地や広さをしっかりと吟味して土地を選ぶ必要があります。
建築費
建築費とは建物本体の工事にかかる費用のことですが、土地が建物の建築にふさわしいかどうかを確認する地盤調査や電気工事、ガス管や水道管の敷設工事、外構工事にかかる費用も含まれています。
住宅金融支援機構は2023年度フラット35利用者調査では、建築費の全国平均を約3,406万円※と発表しています。建築費は土地購入費とは異なり、どこのエリアでも大体同じくらいの相場で地域差があまりありません。それよりも施工会社による価格差が生まれやすく、一般的には地域密着の工務店、中小規模の建築会社、大手ハウスメーカーの順で高くなる傾向にあります。
※土地付き注文住宅を取得した場合
>>参考コラム:注文住宅の建築相場はいくら?コストダウンのOK・NGポイントもご紹介
諸費用
そのほか家づくりには、税金や手数料といった諸経費がかかります。
諸経費 | 相場 | 内容 |
住宅ローン貸借契約時の印紙税 | 2~4万円程度 | 住宅ローンの契約時に交わす書類に添付する印紙代。 |
登録免許税 | 所有権移転の場合:固定資産税評価額の0.1〜2% 住宅ローン借入時の抵当権設定の場合:借入額の0.1% | 所有権の移転や抵当権の設定など、登記手続きの際に発生する税金。 |
司法書士への報酬 | 3~5万円程度 | 所有権移転登記や抵当権設定登記などを司法書士に依頼した際にかかる手数料。 |
不動産取得税 | 固定資産税評価額の約3% | 土地や建物など不動産を購入した際にかかる税金。 |
固定資産税 | 固定資産税評価額の約1.4%(市町村によって異なる) | 土地や建物に対して課される税金。 |
都市計画税 | 固定資産税評価額の0.3%(市町村によって異なる) | 土地計画区域内にある土地や建物の所有者に対し、市町村が課す税金。 |
火災保険料や地震保険料 | 20~40万円程度 | 火災や地震による被害を補償してもらえる保険。 住宅ローン契約時には、火災保険の加入が必須(地震保険については任意加入)。 |
注文住宅に必要な諸経費の目安は、物件価格の3~6%程度とされています。たとえば土地と建物合わせて4,000万円の不動産を取得した際には、120~240万円程度がかかる計算です。諸経費は現金での支払いを求められるケースがあるため、すぐに対応できるよう準備しておきましょう。
>>参考コラム:注文住宅の購入には諸費用がかかる!項目や費用の目安を知っておこう
家を安く建てるために押さえておきたいポイント
家を建てる際には、土地購入費や建築費、諸経費などのさまざまな費用がかかります。では、家を安く建てるにはどのようなことを工夫したらいいのでしょうか?
ここでは、間取りや形状で押さえておきたいポイントをお伝えするとともに、使える住宅補助金についてもご紹介します。
延べ床面積や部屋数を最小限にする
延べ床面積が広いほど壁や床、建具といった資材が増えるため、材料費や施工費は高くなる傾向にあります。延べ床面積を抑えるには、必要な部屋数を見極めるのがポイントです。というのも、子どもが独立したり両親との同居が不要になったりと、家族構成は暮らしの中で都度変化します。一人ひとりに個室を設けるのではなく、カーテンやふすまなどで間仕切りできるようにしておくのも部屋数を抑えるために有効な手段です。
建物をシンプルな形状にする
正方形や長方形などのように、凸凹の少ないシンプルな形状にすると建築コストを抑えられます。外壁の凸凹が多いほど使用する部材が増え、工事が複雑になるからです。
また、周辺環境との馴染みがいいのも、シンプルな形状の魅力。一方でアレンジ次第では個性を出すこともできるため、飽きずに長く愛せる住まいを実現できるでしょう。
水回りを分散させない
トイレや洗面所、浴室などの水回りは、できるだけ集約させたほうがコストカットにつながります。1階と2階でトイレを設置する場合もあるとは思いますが、それぞれをまったく異なる場所に設置すると配管設備が複雑に。工事にかかる費用も高くなるため、安価な家を建てるにはできるだけ分散させない工夫が必要です。
2階建てにする
延べ床面積を抑えるには、部屋数を最小限にすること以外に2階建てを採用する方法があります。同じ床面積でも、平屋は屋根の面積が2階建ての約2倍となるため、建材コストがかさみやすいのです。
また、広い土地を必要とする平屋は、土地の取得にかかるコストも高くなる傾向に。限られた予算で家を建てるなら、スペースを有効活用できる2階建てのほうが平屋よりもおすすめです。
標準仕様の内装・設備を選ぶ
相見積もりを取る
家づくりでは、相場感を確かめるために複数の会社に相見積もりを依頼しましょう。特に、建築費は、施工会社によって価格がまちまち。複数の会社を比較することで、同じ条件、クオリティの家を安く建てられる可能性を見つけられます。安さだけを重視するのはおすすめできませんが、適正価格で取引するためにも、3社程度に見積もりを依頼するようにしましょう。
住宅補助金・助成金・減税制度を利用する
新築で注文住宅を購入する際には、国や自治体から提供されている補助金や助成金、減税制度が利用できます。下表は、2024年度に使える制度をまとめたものです。できるだけ安く新築を取得できるよう、該当するものについては積極的に利用しましょう。
住宅補助金・助成金・減税制度 | 概要 |
子育てエコホーム支援事業 |
子育て世帯や若者夫婦世帯が新築住宅を建築・購入する場合に費用を補助する制度。 長期優良住宅の場合で1戸につき100万円、ZEH水準住宅の場合で1戸につき80万円が助成される。※ただし、立地区域の条件あり。 |
給湯省エネ2024事業 |
エコキュートやハイブリッド給湯器、エネファームといった高効率の給湯器を導入した家庭に、設備や性能に応じた定額を補助する制度。 1台あたりの補助額は、エコキュートで8万円、ハイブリッド給湯器で10万円、エネファームで18万円。 また、性能に応じて、それぞれ最大で1台につき2~5万円が加算される。さらに撤去工事を伴う場合は、工事に応じた定額が補助される。 |
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業 |
省エネや創エネ効率の高い新築住宅を建築・購入した際に、住宅の性能に応じて55~100万円を補助する制度。 そのほか蓄電システムなどの高性能機器を追加で設置すると、さらに補助金が加算される。 |
LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅整備推進事業 | 再生可能エネルギーの導入など、11項目の要件を満たした脱炭素化住宅(LCCM)を新築すると、1戸あたり140万円を上限として補助を受けられる。 |
住宅ローン減税(住宅ローン控除) |
住宅ローンを利用して新築住宅を取得、あるいは住宅を増改築した際に、最大13年間にわたって年末のローン残高の0.7%が所得税から控除される制度。 控除の上限額は住まいの性能によって異なり、長期優良住宅や認定低炭素住宅の場合は1年あたり最大で31.5万円(子育て世帯や若者夫婦世帯は35万円)の控除を受けられる。 |
参考元:国土交通省|子育てエコホーム支援事業【公式】参考元:経済産業省資源エネルギー庁|給湯省エネ2024事業【公式】参考元:一般社団法人 環境共創イニシアチブ|ZEH補助金参考元:一般社団法人 環境共生まちづくり協会 省CO2先導審査室| 令和6年度 LCCM戸建住宅部門参考元:国土交通省|住宅:住宅ローン減税>>参考コラム:新築住宅を建てるときに使える補助金は?注文住宅はお得に建てよう!
家を建てる時に気をつけること
長く安心して快適に暮らすには、家づくりの段階で押さえておきたい5つのポイントがあります。
自然災害を想定しておく
自然災害による被害を防ぐには、ハザードマップの活用が効果的です。ハザードマップとは地震や洪水、土砂災害など起こる可能性がある災害について自治体がまとめたもの。災害の種類ごとに作られており、それぞれをチェックすることで詳細な災害リスクを把握できます。
自然災害はいつどのタイミングで起きるかわかりません。だからこそ、事前の備えが不可欠。地域の気候特性を踏まえた家づくりで、家族の安全を守りましょう。
無理のない返済計画を立てる
長期にわたり無理なく住宅ローンを返済するには、現実的な返済額を検討する必要があります。
ある程度ゆとりを持って返済計画を立てるのなら、年間返済額を世帯収入の15~20%に設定しておくのが理想です。収入や毎月の支出は、子どもの成長や仕事の状況で変化するもの。思わぬ出費が必要となった時でも対応できるようにしておくと安心です。
>>参考コラム:注文住宅を建てるときに資金計画は必要?重要性と計画の立て方を解説
ランニングコストを考慮する
家を建てる際には土地の購入費や建築費など、初期費用のことにばかり目が向いてしまうかもしれません。しかし、家を建てたあとは水道光熱費やメンテナンス費用をはじめとしたランニングコストが発生します。
ランニングコストを抑えるには、住まいの性能にこだわる、耐久性の高い部材を使用するといった工夫が必要です。特に空調効率を左右する家の断熱性や気密性は、光熱費の支払いに直結します。家づくりで後悔しないためには、初期費用だけでなくランニングコストも考慮することが大切です。
収納や生活動線は入念に検討する
快適な暮らしのためには、プランニングの段階で収納や生活動線をじっくりと検討しておきましょう。具体的には、荷物の量や家族の人数に見合った収納スペースがあるか、家事がしやすい動線か、来客時にプライベートな部分が見えないか、などです。こういった部分は計画段階で問題なさそうに思えても、実際に暮らしてみると不便さを感じることが少なくありません。施工会社にアドバイスをもらいながら、どのような間取りなら家族全員が快適に暮らせるかを、じっくりと吟味しましょう。
疑問点をそのままにしない
初めての家づくりでは、専門用語などわからないことがあって当然です。しかし、大切なのは疑問点や不明点をそのままにしないこと。よくわからなかったとしても、契約書に署名・捺印した時点でその内容はすべて了承したとみなされます。家づくりが進んでからプランを変更すると工期が遅れたり追加費用が発生したりする原因にもなるため、わからないことは都度解消し内容をよく理解してから話を進めていきましょう。
自分に合った施工会社を選ぶコツ
ハウスメーカー、工務店、設計事務所など数ある施工会社の中から、1社に絞り込むことは決して簡単ではありません。しかし、施工会社選びで失敗すると、思わぬトラブルや損失につながることも。
信頼できる施工会社を選ぶには、4つのポイントがあります。
デザインや素材が好みか
施工会社によって、得意とするデザインや使用できる素材は異なります。「モダンなデザインにしたい」「スタイリッシュなデザインが好み」「エレガントな素材を使いたい」など、強い希望がある場合は、それが実現できるかどうかを最初に調べておきましょう。
会社が得意とするデザインや使用する素材が詳しく知りたい場合は、過去の施工事例をチェックしたりモデルハウスを見学したりすることで確認できます。施工会社が提案するデザインや素材が好みであるほど、自分やご家族にとって理想の住まいを実現しやすいでしょう。
構造や工法が納得できるか
住宅の構造には木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造という3つの種類がありますが、施工会社によって得意な工法は異なります。構造や工法は、住まいの耐久性や性能、間取りの自由度などに大きく関わる重要な部分です。たとえば耐震性を重視する場合と、リフォームを視野に入れた家づくりでは選ぶべき構造や工法は異なります。施工会社を選ぶ際には、信頼性の高い構造と工法であるかどうかといった点にも注目しましょう。
住宅の基本性能が住環境とマッチするか
快適な住まいを実現するには、地域特性を踏まえた家づくりが欠かせません。たとえば、地震が多い地域には耐震性、寒冷地には気密性や断熱性に優れた構造の設計が求められます。そのほかハザードマップで浸水被害が想定されるようなら、地盤補強などによる対策も必要となるでしょう。
施工会社が提案する構造や基本性能が地域の風土や環境とマッチするほど、住み心地の良さを感じられるはずです。家族の安全を守るためにも、住環境に適した性能を備える住まいを検討しましょう。
アフターフォローが充実しているか
施工会社との関係は、家の引き渡し後に途切れるわけではありません。むしろ、定期的な点検やメンテナンス、将来的なリフォームを考慮すると、工事が終わってからのほうがつきあいは長くなります。
特に家は、築10年を過ぎてから故障やトラブルが発生しやすくなるものです。主要な部分や防水に起因する問題においては、法律によって最低10年の保障が義務付けられていますが、それ以外の部分は施工会社によって保障内容が大きく変わります。長く安心して暮らすには、修繕や取り替えが必要となった際に、どのような対応をしてもらえるのかについても確認しておきましょう。
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家を建てたいと思ったら、情報収集から入居までいくつものステップを踏む必要があります。することが多く期間も約1~2年と長丁場に及ぶため、スムーズに進めるには信頼できる施工会社に依頼することが大切です。R+houseネットワークの工務店では「おうちのギモン個別相談会」や「賢い家づくり勉強会」など、注文住宅にまつわるさまざまな疑問を解決するイベントを開催しています。「家を建てる際の流れがわからない」「何から始めればいいかわからない」といった方は、是非お近くのR+houseネットワーク工務店にご相談ください。
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