そもそも金利とは
最初に金利とはどのようなものなのか解説します。金利とは、お金を借りたときに、借りたお金に対して払う利息の割合のことです。利息とは、借りた人から見た貸借の対価のことです。金利は年利、月利、日歩(ひぶ)の3つの表示方法がありますが、住宅ローンの場合は、借りたお金に対し1年間に支払う利息の割合として「年利」で表示されます。
住宅ローンの特徴は、金融機関が定めている「基準金利(店頭金利)」と、基準金利から引き下げ金利が行われた「借入金利(適用金利)」がある点です。引き下げ金利とは、ある条件を満たした場合に基準金利から引かれる金利のことで、金融機関により優遇金利とも呼ばれます。使用目的が限られていることや住宅が担保になることから、カードローンや自動車ローンよりも金利が低いのも特徴です。なお、基準金利や引き下げ金利は、金融機関の基準により決められているためそれぞれの金融機関で異なることを知っておきましょう。
住宅ローンの金利の種類
写真③住宅ローン比較イメージ-min.jpg 87.45 KB住宅ローンは、金利のタイプにより大きく3つの種類があります。
変動金利型
変動金利型とは、一定期間で適用される金利が見直される住宅ローンです。変動金利型のメリットは、固定金利型と比較して借入時の金利が低いところです。しかし、金利が変動するため借入時には総返済額が決定されず、返済期間中に金利が上がった場合、予定していたよりも返済額が上がってしまう可能性があります。変動金利型で適用される金利は、一般的に半年ごとに見直されますが、適用金利が変わっても月々の返済額は5年間変わりません。5年後の返済額は、その時点での元金残高や残りの返済期間、金利により再度計算されて決まります。なお返済額は、直前の返済額の1.25倍までという決まりがあるため、適用金利が大幅にアップした場合でも、返済額が大きく上がることはありません。
固定金利期間選択型
固定金利期間選択型は、選択した期間中は金利が固定される住宅ローンです。固定金利には2年や5年、10年、20年などの期間があり、短いほど金利も低くなります。固定金利期間を10年で選択した場合、契約当初の金利が10年間続き、11年目に再度固定金利期間を選択します。11年目から適用される金利は、固定金利期間を選択した時点のものです。なお、固定期間終了後は、残りの返済期間が変動型になるタイプもあります。
全期間固定金利型(フラット35)
全期間固定金利型は、借入時の金利が借入期間ずっと変わらないもので、毎回の返済額や総返済額は借入時に決定されます。代表的なものが、民間金融機関が住宅金融支援機構と提携して取り扱っている「フラット35」です。全期間固定金利型のメリットは資金計画を立てやすい点や、金利上昇に伴う返済額の増加を心配する必要がない点です。
ただし、変動金利や固定金利期間選択型と比較して、金利は最も高くなります。さらに市場金利が下がっても金利は変わらないため、変動金利で組んだ場合よりも総返済額が多くなることがあります。
>>参考コラム:住宅ローンはどの金利タイプを選ぶべき?特徴やメリット・デメリットを紹介
大手金融機関の5社における住宅ローンの金利(2024年10月時点)
ここからは、大手金融機関5社の住宅ローンについて紹介します。現在は、長期金利の上昇が続いている背景から、三菱UFJ銀行の住宅ローンの固定金利は引き上げの動きが見られています。しかし、金利上昇が小康状態にあるという見方もあり、ほかの金融機関では引き下げられました。それぞれの金融機関の住宅ローン金利は以下のとおりです。
なお、実際に適用される金利は、借入内容や審査の結果により決定されます。また金利は毎月見直されるため、店頭やWEBサイトで確認してください。
>>参考コラム:住宅ローンの審査から借入までを解説!通過の基準やローンの選び方も
三菱UFJ銀行
住宅ローンのタイプ |
店頭金利水準(優遇後金利) |
変動金利 |
年2.625%(年0.345%~年0.425%) |
固定金利期間選択型(10年の場合) |
年3.89%(年1.11%~年1.19%) |
全期間固定(31~35年の場合) |
年1.77%~年1.85% |
参考元:三菱UFJ銀行「住宅ローン金利」
三井住友銀行(WEBで申込みした場合)
住宅ローンのタイプ |
店頭金利水準(優遇後金利) |
変動金利 |
年2.625%(年0.625%~年0.875%) |
固定金利期間選択型(10年の場合) |
年4.00%(年2.00%~年2.25%) |
全期間固定(21~35年の場合) |
年3.07%(年2.57%~年3.07%) |
参考元: 三井住友銀行「住宅ローン金利」
みずほ銀行(WEBで申込みした場合)
住宅ローンのタイプ |
店頭金利水準(優遇後金利) |
変動金利 |
年2.475%(年0.375%~年1.025%) |
固定金利期間選択型(10年の場合) |
年3.45%(1.35%~2.00%) |
全期間固定(31~35年の場合) |
年2.34%(1.79%~2.09%) |
参考元:みずほ銀行「住宅ローンの金利一覧」
三井住友信託銀行
住宅ローンのタイプ |
店頭金利水準(優遇後金利) |
変動金利 |
年2.625%(年0.48%) |
固定金利期間選択型(10年の場合) |
年3.87%(年1.375%) |
フラット35 |
年1.43%~年2.04% |
参考元:三井住友信託銀行「金利一覧」
りそな銀行
住宅ローンのタイプ |
店頭金利水準(優遇後金利) |
変動金利 |
年2.625%(年0.490%~年0.545%) |
固定金利期間選択型(10年の場合) |
年3.840%(年1.585~年1.760%) |
全期間固定(31~35年の場合) |
2.77% |
参考元:りそな銀行「ローン金利」
金利0.1%の違いで月々の返済額はどのくらい変わる?
写真④金額の推移について検討する男性-min.jpg 44.71 KBそれでは、金利が0.1%変わるとどの程度返済額に影響を与えるのか見てみましょう。3,000万円の住宅ローンを金利1%で35年間借りた場合、月々の返済金額は以下のようになります(全期間固定金利、元利均等返済、ボーナス返済なし)。
金利(全期間) |
毎月返済額 |
総返済額 |
0.90% |
84,000円 |
3,499万円 |
1.00% |
85,000円 |
3,557万円 |
1.50% |
92,000円 |
3,858万円 |
金利が0.1%違う場合、月々の返済額の差は1,000円です。月に1,000円の差なら大きな差ではないように感じる方もいるかもしれませんが、住宅ローンは長期間返済し続けるため、35年にもなると、580,000円も差が生じます。金利が0.5%も変わると、約300万円もの違いになることから、わずかな金利の差が総返済額に大きく影響することが分かるでしょう。さらに借入金額が増えるほど、その差は大きくなります。
また、保証料や事務手数料などを無料にしたり、付帯サービスがついていたりする商品が多数ありますが、金利0.1%の違いでその差は埋められてしまうことが多くあります。そのため住宅ローンを選ぶときは、まずは金利に注目するのが大切だと言えるでしょう。
全国的な平均所得と注文住宅の価格相場
注文住宅を建てる際はR+houseネットワークの工務店にご相談ください
写真⑦福岡県_グレーで統一されたキッチン-min.jpg 420.61 KB 家づくりをするときは「どのくらいの金額で家を建てられる?」「資金計画はどうしたらいい?」など、さまざまな悩みが生じるでしょう。
R+houseネットワークの工務店は、デザイン性が高く快適な住宅を手の届く価格で提供するだけでなく、家づくりのプロによる勉強会やスタッフによる相談会などを実施しています。特に資金については、長期に渡るものなので、生活費や教育費など、ライフプランをしっかりと立てて住宅ローンを選ぶことが大切です。住宅ローンの選び方に関する相談も承っていますので、注文住宅をご検討されている方はお近くのR+houseネットワークの工務店までお問い合わせください。
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