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住宅ローンは金利が大事!0.1%の違いで返済額はどのくらい変わるのか解説

更新日 2024.08.01 / 公開日 2024.01.24
#コスト

住宅を取得するとき、多くの方が住宅ローンを利用すると思いますが、どのようにして選ぶのがいいか悩む方も多いと思います。というのも、住宅ローンには事務手数料や保証料、返済方法など、チェックしておきたいポイントがたくさんあります。しかし、一番大切なのは金利です。今回は金利の種類を紹介するとともに、0.1%の差がどのくらい返済額に違いをもたらすのかを解説していきます。住宅ローンで損をしないために、ぜひチェックしてみてください。

木目のアーチが特徴の外観
目次
最初に金利とはどのようなものなのか解説します。金利とは、お金を借りたときに、借りたお金に対して払う利息の割合のことです。利息とは、借りた人から見た貸借の対価のことです。金利は年利、月利、日歩(ひぶ)の3つの表示方法がありますが、住宅ローンの場合は、借りたお金に対し1年間に支払う利息の割合として「年利」で表示されます。

住宅ローンの特徴は、金融機関が定めている「基準金利(店頭金利)」と、基準金利から引き下げ金利が行われた「借入金利(適用金利)」がある点です。引き下げ金利とは、ある条件を満たした場合に基準金利から引かれる金利のことで、金融機関により優遇金利とも呼ばれます。使用目的が限られていることや住宅が担保になることから、カードローンや自動車ローンよりも金利が低いのも特徴です。なお、基準金利や引き下げ金利は、金融機関の基準により決められているためそれぞれの金融機関で異なることを知っておきましょう。

住宅ローン比較イメージ
写真③住宅ローン比較イメージ-min.jpg 87.45 KB

住宅ローンは、金利のタイプにより大きく3つの種類があります。
変動金利型とは、一定期間で適用される金利が見直される住宅ローンです。変動金利型のメリットは、固定金利型と比較して借入時の金利が低いところです。しかし、金利が変動するため借入時には総返済額が決定されず、返済期間中に金利が上がった場合、予定していたよりも返済額が上がってしまう可能性があります。変動金利型で適用される金利は、一般的に半年ごとに見直されますが、適用金利が変わっても月々の返済額は5年間変わりません。5年後の返済額は、その時点での元金残高や残りの返済期間、金利により再度計算されて決まります。なお返済額は、直前の返済額の1.25倍までという決まりがあるため、適用金利が大幅にアップした場合でも、返済額が大きく上がることはありません。
固定金利期間選択型は、選択した期間中は金利が固定される住宅ローンです。固定金利期間は、2年、3年、5年、10年、15年、20年などから選択でき、期間が短いほど金利は低くなります。固定金利期間を10年で選択した場合、契約当初の金利が10年間続き、11年目に再度固定金利期間を選択します。11年目から適用される金利は、固定金利期間を選択した時点のものです。なお、固定期間終了後は、残りの返済期間が変動型になるタイプもあります。
全期間固定金利型は、借入時の金利が借入期間ずっと変わらないもので、毎回の返済額や総返済額は借入時に決定されます。代表的なものが、民間金融機関が住宅金融支援機構と提携して取り扱っている「フラット35」です。全期間固定金利型のメリットは資金計画を立てやすい点や、金利上昇に伴う返済額の増加を心配する必要がない点です。ただし、変動金利や固定金利期間選択型と比較して、金利は最も高くなります。さらに市場金利が下がっても金利は変わらないため、変動金利で組んだ場合よりも総返済額が多くなることがあります。
ここからは、大手金融機関5社の住宅ローンについて紹介します。現在は、長期金利の上昇が続いている背景から、三菱UFJ銀行の住宅ローンの固定金利は引き上げの動きが見られています。しかし、金利上昇が小康状態にあるという見方もあり、ほかの金融機関では引き下げられました。それぞれの金融機関の住宅ローン金利は以下のとおりです(2023年12月時点)。
住宅ローンのタイプ 店頭金利水準(優遇後金利)
変動金利 年2.475%(年0.345%~年0.475%)
固定金利期間選択型(10年の場合) 年3.900%(年1.12%~年1.25%)
全期間固定(31~35年の場合) 年1.89%~年2.02%

参考元:三菱UFJ銀行「住宅ローン金利」
住宅ローンのタイプ 店頭金利水準(優遇後金利)
変動金利 年2.475%(年0.475%~年0.725%)
固定金利期間選択型(10年の場合) 年3.84%(年1.84%~年2.09%)
全期間固定(21~35年の場合) 年3.19%(年2.19%~年3.09%)

参考元: 三井住友銀行「金利-住宅ローン」
住宅ローンのタイプ 店頭金利水準(優遇後金利)
変動金利 年2.475%(年0.375%~年0.675%)
固定金利期間選択型(10年の場合) 年3.50%(1.40%~1.70%)
全期間固定(31~35年の場合) 年2.32%(1.77%~1.87%)

参考元:みずほ銀行「住宅ローンの金利と諸費用」
住宅ローンのタイプ 店頭金利水準(優遇後金利)
変動金利 年2.475%(年0.375%)
固定金利期間選択型(10年の場合) 年3.82%(年1.37%)
フラット35 年1.43%~年2.16%

参考元:三井住友信託銀行「金利一覧」
住宅ローンのタイプ 店頭金利水準(優遇後金利)
変動金利 年2.475%(年0.340%)
固定金利期間選択型(10年の場合) 年3.840%(年1.585~年1.760%)
全期間固定(31~35年の場合) 2.540%

参考元:りそな銀行「ローン金利」

なお、実際に適用される金利は、借入内容や審査の結果により決定されます。また金利は毎月見直されるため、店頭やWEBサイトで確認してください。

金額の推移について検討する男性
写真④金額の推移について検討する男性-min.jpg 44.71 KB

それでは、金利が0.1%変わるとどの程度返済額に影響を与えるのか見てみましょう。3,000万円の住宅ローンを金利1%で35年間借りた場合、月々の返済金額は以下のようになります(全期間固定金利、元利均等返済、ボーナス返済なし)。
金利(全期間) 毎月返済額 総返済額
0.9% 84,000円 3,499万円
1.0% 85,000円 3,557万円
1.5% 92,000円 3,858万円

金利が0.1%違う場合、月々の返済額の差は1,000円です。月に1,000円の差なら大きな差ではないように感じる方もいるかもしれませんが、住宅ローンは長期間返済し続けるため、35年にもなると、580,000円も差が生じます。金利が0.5%も変わると、約300万円もの違いになることから、わずかな金利の差が総返済額に大きく影響することが分かるでしょう。さらに借入金額が増えるほど、その差は大きくなります。

また、保証料や事務手数料などを無料にしたり、付帯サービスがついていたりする商品が多数ありますが、金利0.1%の違いでその差は埋められてしまうことが多くあります。そのため住宅ローンを選ぶときは、まずは金利に注目するのが大切だと言えるでしょう。


家と電卓
写真⑤家と電卓-min.jpg 69.48 KB

最後に全国的な平均所得や注文住宅の価格相場から、住宅ローンについて検討してみましょう。

住宅金融支援機構が2022年度に実施した、フラット35利用者を対象とした調査によると、世帯年収の平均は634万円で、1ヵ月に変換すると約528,000円となります。また、注文住宅(土地代は含まない)の所要資金の平均は3,717万円で、平均2,967万円の融資を受けている結果が得られています。
2,967万円の住宅ローンを金利1.0%で35年組んだ場合、月々の返済額は84,000円で、年間の返済額は約101万円になります。返済比率は年間のローン返済額÷年収×100の計算式で求められるため、年間返済額と平均年634万円を当てはめてみると、返済比率は約16%となります。返済比率は20%程度までが理想であるため、金利1.0%であれば無理のない返済ができると考えられるでしょう。
ただし、住宅の管理費用や子どもの学費、交通費など日常にはさまざまなお金がかかるため、できるだけ無理のない返済プランを立てるためには、金利の低い商品を選択するのが大切です。

参考元:住宅金融支援機構「2022年度フラット35利用者調査結果」
参考元:住宅金融支援機構「2022年度フラット35利用者調査」P8, 10, 11

グレーで統一されたキッチン
写真⑦福岡県_グレーで統一されたキッチン-min.jpg 420.61 KB
家づくりをするときは「どのくらいの金額で家を建てられる?」「資金計画はどうしたらいい?」など、さまざまな悩みが生じるでしょう。R+houseネットワークの工務店は、デザイン性が高く快適な住宅を手が届く価格で提供するだけでなく、家づくりのプロによる勉強会やスタッフによる相談会などを適宜実施しています。特に資金については、長期に渡るものなので、生活費や教育費など、ライフプランをしっかりと立てて住宅ローンを選ぶことが大切です。住宅ローンの選び方に関する相談も承っていますので、お近くのR+houseネットワークの工務店までお問い合わせください。

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