建売住宅と注文住宅の違い
一戸建て住宅は、主に建売住宅と注文住宅に区分されます。明確な違いとなるのは、それぞれの契約内容です。まずは、建売住宅と注文住宅の根本的な違いを見ていきましょう。
建売住宅
建売住宅は、土地と建物がセットで販売されている住宅を指します。購入の際は、不動産会社と「売買契約」を結ぶのが特徴です。建物はすでに完成しているパターンが基本ですが、中には未完成で販売され、購入後に完成する物件もあります。建売住宅の場合、すでに行政へ建築確認申請をして法律を遵守しているか審査済のため、建物の完成・未完成に関わらず、原則間取りや設計プランの変更は行えません。販売価格が明瞭なため、資金計画を立てやすいといった特徴もあります。
注文住宅
注文住宅は、土地を購入し、建物の工事をハウスメーカーや工務店、設計事務所などの住宅施工会社に依頼します。そのため、購入手続きは施工会社と「建築工事請負契約」を結ぶのが特徴です。土地に建築条件がなければ施工会社を自由に選べますが、「建築条件付き」の土地を購入した場合は、指定された施工会社でしか家を建てられません。どちらも基本的に自由設計ですが、建築条件付きの施工会社によっては、できることに制約がある場合もあるため施工会社選びが重要です。土地代金のほか、着工、上棟、竣工などの中間金が発生するケースが多いため、資金計画も複雑になります。
>>参考コラム:注文住宅を建てるときに資金計画は必要?重要性と計画の立て方を解説
建売住宅と注文住宅の価格差・割合・住宅面積をデータで比較
一般的に、建売住宅と注文住宅では、建売住宅の方が価格が低いと言われています。実際にどのくらいの価格差があるかは、公式なデータからおおよその目安を確認可能です。ここからは、住宅金融支援機構の2023年度「フラット35利用者調査」をもとに、建売住宅と注文住宅の価格差や、購入する人の割合、住宅面積にも違いはあるのかそれぞれ比較してみましょう。
地域別に見る建売住宅と注文住宅の価格差
今回比較したのは、建売住宅と土地付き注文住宅の取得総費用の平均です。それぞれの地域別に価格差を算出しました。
地域 | 建売住宅(万円) | 土地付き注文住宅(万円) | 価格差(万円) |
全国 | 3,603 | 4,903 | 1,300 |
北海道 | 3,581 | 4,965 | 1,384 |
東北 | 2,745 | 4,050 | 1,305 |
北関東信越 | 2,563 | 4,260 | 1,697 |
南関東 | 3,989 | 5,307 | 1,318 |
東海 | 3,122 | 4,954 | 1,832 |
北陸 | 2,829 | 3,869 | 1,040 |
近畿 | 3,721 | 5,265 | 1,545 |
中国 | 3,056 | 4,427 | 1,371 |
四国 | 2,891 | 4,003 | 1,113 |
北部九州 | 3,240 | 4,586 | 1,346 |
南九州 | 3,249 | 4,214 | 965 |
※小数点以下四捨五入
参考元:住宅金融支援機構|2023年度フラット35利用調査全国平均を見ると、建売住宅に比べて注文住宅の価格が1,300万円ほど高いことが分かります。しかし、価格差がもっとも大きい地域は東海地方の約1,832万円、もっとも小さい地域は南九州地方の約965万円と、地域によって倍近い差が開きました。
この結果から、都市に近く、土地費用が高い地域ほど価格差が大きい傾向にあると言えます。
建売住宅と注文住宅の割合
建売住宅と注文住宅の価格差を踏まえた上で、どちらを購入する人が多いか気になる方もいるでしょう。フラット35の2023年4月から2024年3月までの利用状況を見ると、住宅金融支援機構が融資を行った件数は以下の通りです。
区分 | 件数 | 全体に対する割合 |
建売住宅 | 6,600 件 | 約20% |
注文住宅 | 4,886 件 | 約15% |
土地付き注文住宅 | 9,416 件 | 約29% |
参考元:住宅金融支援機構|2023年度フラット35利用調査注文住宅と土地付き注文住宅の割合を合計すると、マンションや中古住宅含む全体の約44%が「注文住宅」を選択したという結果に。せっかくマイホームを購入するなら、自由な設計にこだわりたいと考える方が多いことが推測できます。
建売住宅と注文住宅の住宅面積を比較
住宅取得にかかる費用は土地の面積や建物の延床面積でも異なりますが、建売住宅と注文住宅では住宅面積に差はあるのでしょうか。フラット35の統計では、以下の平均値が算出されています。
区分 | 住宅面積の全国平均 | 坪換算 |
建売住宅 | 101.6㎡ | 約31坪 |
注文住宅 | 119.5㎡ | 約36坪 |
土地付き注文住宅 | 111.2㎡ | 約34坪 |
参考元:住宅金融支援機構|2023年度フラット35利用調査全国平均を見ると、建売住宅と土地付き注文住宅の広さは約8㎡(2坪)程度の差がありました。建売住宅は市街地などに建つケースも多いため、注文住宅に比べて若干狭くなる傾向にあります。しかし、土地が広くとも広大な住宅を建てるケースは稀で、敷地面積や家族構成など同じ条件で考えたときに、住宅区分によって極端に面積が変わることは少ないと言えるでしょう。
建売住宅と注文住宅に価格差がある理由とは?
データから見ても、建売住宅と注文住宅には価格差があることが分かりました。では、なぜ同じ一戸建て住宅なのに建売住宅のほうが安くなり、注文住宅のほうが高くなるのでしょうか。その理由をご説明します。
建売住宅が安い理由
建売住宅は、同じ規格で建築されるため、設備や住宅建材を一括で仕入れてコストを抑えています。次に建築する住宅にも同じ資材を使うことで、廃材が出るのを防ぎ、一戸あたりの単価を下げられるためです。また、住宅の規格が同一であれば、各機関への申請許可の手間もかからず、工期や職人の数を最小限に留めて、より効率的に工事を進められます。
建売住宅は広い土地を分譲して販売されるケースも多く、設計プランは基本的に決められたものを使用するため、特殊な設計への対応や、打ち合わせに必要な人件費もかかりません。また、不動産会社が売主となっている物件であれば、仲介手数料も無料。このように、建売住宅は建築から販売までのトータルコストを抑えることで、低価格での提供を実現させています。
注文住宅が高い理由
一方、注文住宅は建築家による設計が必要です。施主の希望や土地の条件などをもとに、一軒一軒異なるプランを設計するため、設計料が発生します。設備や建具、壁紙などの内装材も自由に選べるため、こだわりたいポイントが多いほど費用に反映されるのも価格が上がる要因です。技術や手間を要する構造・デザインを採用した場合、工事期間や人件費が増え、さらに予算が必要になるでしょう。
また、注文住宅は地盤改良など土地に追加工事が発生する可能性もあります。敷地面積、延床面積によって価格が変動するため、高級価格帯と標準価格帯の振り幅が大きいのも平均額を上げている要素と言えるでしょう。
建売住宅のメリット・デメリットを比較
「建売にすればよかった」「こんな建売住宅は買うな」と、さまざまな意見がある建売住宅。注文住宅と比較するにあたって、価格差だけでなくメリットやデメリットを知っておくことも大切です。それぞれ詳しく解説します。
建売住宅のメリット
まずは、建売住宅のメリットから見ていきましょう。
・販売価格が分かりやすい
冒頭でも触れたように、建売住宅は土地代・建物代を含めた販売価格があらかじめ提示されているため、資金計画が立てやすくなります。売買契約時に手付金を支払う必要はありますが、残りの費用は住宅ローンでまとめて支払うため、複雑な手続きを踏む必要もありません。決められた予算で新築一戸建てを購入したい方や、手続きに煩わしさを感じる方にとって、大きなメリットと言えるでしょう。
・物件を確かめてから購入できる
建売住宅は、内見できるのもメリットです。注文住宅の場合、図面での打ち合わせが多いため、完成後のイメージが湧きにくいことも。建売住宅は外観や内装、間取りなどを実際に目で確かめられるため、購入後の「イメージと違った」という失敗を防ぎやすくなります。複数の物件を内見した上でじっくり検討することも可能です。
・入居までの期間が短い
建売住宅は、入居までのスケジュールを立てやすい点も魅力。建売住宅の物件購入から入居までのステップは以下の通りです。
【物件決定→住宅ローン仮審査→売買契約・住宅ローン本審査→引き渡し→入居】
完成済の建売住宅であれば、ローンの正式な手続きが終わり次第、約1~2カ月で入居も可能。注文住宅の場合、上記の工程に数回の打ち合わせや、土地と建物それぞれのローン手続き、建物完成までの工事期間が入ります。子どもの入学や転勤などに合わせて新居を用意したいなど、住宅購入を急ぐ際も、建売住宅であればスムーズに新生活を始められます。
>>参考コラム:住宅ローンの審査から借入までを解説!通過の基準やローンの選び方も
建売住宅のデメリット
続いて、建売住宅のデメリットを解説します。
・間取りや住宅性能が限定される
決められた規格で建てる建売住宅は、万人受けする外観や間取りが採用されがちです。好みのテイストやこだわりの生活動線などを求める方には、物足りなく感じるかもしれません。また、分譲地に複数の建売住宅が販売されている場合、周囲の物件と似たような外観や間取りになります。中には壁紙やフローリングの色など内装の一部を変更できる物件もありますが、選択肢には限りがあり、細かい要望までは応えられないでしょう。断熱性や気密性、耐震性といった住宅性能に関わる部分についても最良のスペックを追求することは難しく、独自性が低い点がデメリットと言えます。
・土地や構造の状態を確認しにくい
建売住宅は施工過程を確認できないため、土地の状態や建物の内部構造は購入時の情報で判断しなければいけません。土地や構造の強度は耐震性や耐久性にも影響し、震災によるダメージを軽減させる大切なポイントです。あらかじめハザードマップで危険が少ないエリアかチェックしたり、売主側に住宅性能や構造に問題はないか確認したり、情報収集をしておきましょう。中には施工途中の写真や、地盤調査結果を開示してくれる会社もあります。
・販売期間が長いほど人の出入りが多い
建売住宅が販売されている期間は、誰でも内見ができるようになっています。新築でも不特定多数の人が出入りし、壁やドアに触れたり、間取りを知られたりするため、プライバシーや衛生面が気になる方にとっては大きなデメリットになるでしょう。また、家の内部構造や出入口の位置を誰かに知られているという事実は、セキュリティ面でも好ましくありません。建売住宅を選択しても安心して暮らすためには、住み始めてから戸締りをしっかりする、防犯カメラを設置するなど、別途対策を行うことが大切です。
注文住宅のメリット・デメリットを比較
新築一戸建ての選択肢として、価格が高くなっても多くの人に選ばれる注文住宅。建売住宅にできないことも実現できる点がメリットですが、もちろんデメリットも存在します。ここからは、注文住宅のメリットとデメリットも見ていきましょう。
注文住宅のメリット
注文住宅の最大のメリットは主に以下の通りです。
・設計の自由度が高い
注文住宅の魅力は、やはり設計の自由度の高さです。外観デザインから、生活動線を考えた間取り、収納スペース、キッチンやお風呂のメーカー、壁、床、建具など、細かい部分まで自分の好みをもとにプランが作成されます。土地の形状や地域の気候を考慮した設計や、お子さんがいる家庭なら将来を見据えた設計など、環境や状況に応じて柔軟に対応できるのもメリットです。理想の住まいを形にできるのは、一生に一度である家づくりの醍醐味と言えるでしょう。
・住宅性能や設備にもこだわれる
注文住宅は断熱性、気密性、耐震性、省エネ性などの住宅性能を高くすることも可能です。高性能住宅は、一年を通して快適な室温を保つことができ、光熱費の削減や、ヒートショックなどの健康被害の削減にも貢献します。地震が多い日本では、災害への備えも必須。さらに、太陽光発電や蓄電池を設置するなど省エネ性も高めれば、国の補助金制度を利用できるといったメリットもあります。
間取りや内装だけでなく、見えないところまでこだわりを追及できるのは注文住宅ならではの魅力です。R+houseネットワークの工務店では、独自の耐震パネル工法で安心できる構造を実現。また、オリジナルの外壁下地材と、自然のエネルギー、高性能樹脂サッシを組み合わせることで、高い水準の住宅性能を確保しています。>>参考コラム:注文住宅を建てるなら性能が重要!住宅性能の種類からメリットまで解説
・建築過程をチェックできる
注文住宅は土地の地盤調査から基礎工事、上棟、完成検査など、重要な建築プロセスに立ち会えることもメリットです。完成してからでは見えない部分も、チェックすることで施工不良を防ぎやすくなります。また、建築過程を写真や動画に納めておけば、家づくりの思い出にもなるでしょう。もし途中で気がかりな点があった場合は、施工会社へ質問したり、第三者機関に依頼して調査したりすることも可能です。自分の家がどのように建てられているのか知ることは、安心感にも繋がります。
注文住宅のデメリット
続いて、注文住宅のデメリットもよく理解しておきましょう。
・予算オーバーしやすい
注文住宅は、こだわりがすべてコストに反映します。使用する建材や設備は住宅ごとに発注するため、建売住宅のように一括で仕入れて単価を抑えることができないためです。要望をすべて叶えようとしたり、ハイグレード設備を採用したりするだけで、あっという間に予算オーバーになる可能性も。
ただし、多くの施工会社では標準仕様とオプション仕様が選択できるようになっており、こだわりに優先順位を付けて取捨選択することで、予算に収められるよう調整もできます。>>参考コラム:注文住宅のこだわりを予算内で叶えるには?優先順位や失敗事例をご紹介
・土地選びに時間がかかりやすい
土地がなければ、家づくりはスタートできません。注文住宅は建売住宅に比べて土地の選択も自由にできるため、希望エリアを広げたり、予算や条件を調整したりすることで、選択肢を増やせます。しかし、いい土地は倍率も高く、不動産会社に買い取られているケースも多々あり、職場や学校までの距離、治安、利便性、希望の建築会社で建てられるかなど、条件にぴったりの土地と出会うまでに時間がかかりやすい点が弱点です。また、条件に合う土地が見つかっても、建ぺい率やセットバックといった法規制が定められているケースも。土地探し期間の目安は約4〜12カ月と言われていますが、2年以上かかることも少なくありません。家づくり計画は、ゆとりを持ってスタートさせることが望ましいでしょう。
>>参考コラム:注文住宅を建てたい!土地探しに大切な3つのポイントや注意点を解説
・入居まで手間と時間がかかる
建売住宅が購入から入居までスピーディーに決まるのに対し、注文住宅は手間と時間がかかるのも特徴です。間取りや仕様決めと同時に、土地と建物の住宅ローン審査がそれぞれ必要になり、その都度手続きを平行して行っていかなければなりません。プランがなかなか固まらなければ打ち合わせの回数も増えるため、仕事や育児と両立するのが大変になる可能性もあります。工期の長さを考慮しても、土地決定から入居まで、一年~一年半はかかると想定しておきましょう。
建売住宅と注文住宅の寿命・ランニングコスト・保証内容はどちらが有利?
住宅にかかる費用は購入時だけでなく、住み始めてからも発生します。安心して暮らせる住宅を維持するためのコストも視野に入れておかなければいけません。建売住宅と注文住宅の寿命やランニングコスト、保証内容に違いはあるのか見ていきましょう。
住宅寿命やランニングコストは?
一般的に、木造住宅の寿命は30年とされています。住宅寿命を伸ばすには、定期的なメンテナンスやリフォームが必要です。注文住宅は、耐久性が高く高品質な建材を採用できるため、メンテナンスや修理の頻度、コストを抑えやすい傾向にあります。また、断熱性を高めるサッシなどを採用することで、毎月の光熱費を抑えることも可能です。ただし、注文住宅で自然素材や特殊な設備を導入した場合は、こまめな手入れが必要になるケースもあります。
一方、建売住宅はランニングコストが高まる傾向です。建売住宅は物件価格を抑えるために、建材を安価に仕入れます。必ずしも悪い建材が使われているとは限りませんが、注文住宅と同等の品質を求めるのは難しく、光熱費やメンテナンス費がかさむ可能性があります。
また、ランニングコストには固定資産税も含まれます。固定資産税はハイグレードな建材を使う注文住宅のほうが高くなりがちです。しかし、省エネ住宅には税軽減措置も用意されており、条件に合う住宅を建てることで、固定資産税を抑える方法もあります。
このように、建売住宅と注文住宅の寿命やランニングコストに正解はなく、どちらが有利かは一概には結論付けることができません。
保障やアフターサービスの内容は?
建売住宅と注文住宅のどちらも、国土交通省の住宅品確法(住宅品質確保促進法)によって瑕疵(かし) 担保責任が義務付けられています。この法律は、住宅の柱や屋根といった基本構造部分の欠陥について、10年間保証を約束するというものです。さらに、特約を結べば基本構造部分以外の欠陥についても20年間保証されます。施工会社や不動産会社によっては自社スタッフによる定期点検など独自のアフターサービスを行うところもあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
建売住宅と注文住宅の購入時の注意点
建売住宅、注文住宅に関わらず、新築一戸建てを購入する際はいくつか押さえておきたい注意点があります。「住んでから後悔」をなくすためにも、以下のポイントは契約前にチェックしておきましょう。
ライフプランに合わせた選択をする
住宅はライフステージの変化によって、住む人や暮らし方が異なるものです。家族構成やライフプランに合わせ、数十年先を見据えた間取りを選択しましょう。建売の場合、間取りの選択が難しいと感じるかもしれませんが、例えば1階に寝室や水回りなど生活環境が整っている物件を選ぶことで、老後も暮らしやすくなります。また、生活動線への配慮も快適な暮らしには欠かせません。収納やコンセントの数や位置、キッチン、洗面所の配置にも目を向けながら、家庭のスタイルに合った間取りを選びましょう。
周辺環境を下調べしておく
新築の購入は、家の中だけでなく周辺環境も大切な判断基準になります。交通機関やスーパー、病院や学校など生活に必要な環境が整っているか調べておきましょう。そのエリアの犯罪発生件数や、交通事故の件数などは最寄りの警察署のウェブサイトから確認できます。また、住宅は地域の気候によって求められる構造や性能も異なります。温暖な気候でも昼夜の寒暖差が大きい地域もあるため、その土地の特徴をよく知る、地域に根付いた施工会社を選ぶとよいでしょう。
材料や工法、地盤の安全性を確認する
木造住宅は、施工会社によって木材や建築工法の種類が異なります。施工会社独自の技術を取り入れるところもあり、耐久性や安全性へのこだわりもさまざま。
どんな材料を使い、どのような工法で建築するのか、複数の施工会社を比較してみましょう。また、地盤に問題がないかご自身でもチェックしておくと安心です。
ハザードマップでは、地震の際の液状化リスクや、水害、土砂崩れのリスクがないかチェックできます。>>参考コラム:注文住宅でできる水害対策は?ハザードマップの見方や高リスクな場所も紹介
住宅性能をチェックする
建売住宅、注文住宅に関わらず、住宅性能の最低限の品質は国土交通省によって定められています。2025年4月には省エネ基準の適合が義務化されるため、現行グレードよりも高い住宅性能が標準仕様になります。しかし、中には国が定める基準より高いグレードを標準にしている施工会社も。ウェブサイトなどで、各施工会社の住宅性能へのこだわりを確認してみましょう。
また、住宅性能は、厳しい評価項目をクリアしなければいけません。しかし、表示義務はなく、気になる方は第三者が調査する「住宅性能表示制度」も利用できます。ただし、この制度は設計段階からチェックする必要があり、利用には10〜30万円の費用も発生します。また、建売住宅の場合は売主の判断になるため、評価書が付いた物件を探す場合は選択肢が限られることを理解しておきましょう。
結論、建売住宅と注文住宅どっちがいいの?それぞれに向いている人とは
ここまで、建売住宅と注文住宅の価格差やメリット・デメリットを解説しました。しかし、「結局どっちがいいの?」とお悩みの方もいるでしょう。最後に、それぞれに向いている人の特徴をまとめました。どちらに多く当てはまるのか是非チェックしてみてください。
建売住宅が向いている人の特徴 | 注文住宅が向いている人の特徴 |
・住宅取得に手間をかけたくない ・早く引っ越したい ・間取りやデザインにこだわらない ・分譲地ならではのコミュニティに魅力を感じる | ・好きな土地や施工会社を選びたい ・オリジナリティを追及したい ・時間がかかっても家づくりを楽しめる ・スケジュールに余裕がある |
建売住宅の購入が向いている人
建売住宅は、土地探しやプラン決め、住宅ローン手続きなど、家づくりに必要なステップを簡略化できます。「手続きやあれこれ選ぶのが面倒」「ある程度デザインが決まっていたほうが安心できる」という方は、建売住宅が向いていると言えるでしょう。また、大規模な分譲地の場合、同じような家族構成や生活水準の家庭が集まりやすくなります。子育てなどを通じ、新しいコミュニティが形成されることに魅力を感じる方にとっても、建売住宅を選ぶメリットがあるでしょう。
注文住宅の購入が向いている人
注文住宅は、好きな土地、好きな施工会社を選び、家づくりを最大限楽しめることが魅力です。手続きや決めることは多くなりますが、時間や手間をかけてでもオリジナリティを追及したい方にはぴったりでしょう。また、入居時期に希望がなく、スケジュールに余裕があれば、予算内で希望を叶える方法をじっくり検討できます。
性能、デザインともに、暮らしの満足度を求める方には注文住宅が向いていると言えるでしょう。>>参考コラム:建築家と注文住宅を建てる魅力とは? 3つのメリットと建築家住宅の実例
建売住宅と注文住宅はどちらにもメリット・デメリットがある!賢い家づくりはR+houseネットワークの工務店へ
建売住宅と注文住宅には、それぞれ相反するメリット・デメリットがあります。価格差だけでなく、住宅取得のタイミングや家族の希望を考慮しながら選択していきましょう。どちらにも共通するのは、住宅性能や安全性には気を付ける必要があるということ。R+houseネットワークの工務店では、デザイン・性能・コストのバランスがとれた注文住宅をご提供しています。人生でまたとない大きな買い物だからこそ、納得のいく家選びをしていきましょう。
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